安倍政権の暴走を止めたいの? 増長させたいの?
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2016/09/23 23:43 半歩前へU
▼冴えわたる室井佑月
室井佑月はさすがである。感性が鋭い。これでなくちゃあ、売れっ子作家にはなれない。何よりいいのは発信し続けていることだ。どこに向かって?もちろん暴走を続けるイカレタ政権に対してだ。
損得勘定の末、“お利口さん”が多い作家が中で、室井佑月は言うべきことをキチンと発言する。そこが気に入った。彼女は平成の小田実だ。代表選から民進党が透けて見えるという。
* * *
民進党の新代表が蓮舫さんに決まった。
蓮舫さん、前原さん、玉木さん、3人の候補が面白すぎたんですけど。
この3人、候補者集会で地方をまわっていたらしい。
らしい、と書くのはもうはじめの会見で「ダメだこりゃ」と感じてしまったので、彼らの記事をほとんど飛ばし読みしていたからだ。
けど、それはもったいなかったかもしれない。たまたま読んだ9月7日の朝日新聞デジタルの記事に、思わず噴いてしまったよ。
まず、写真。その下には、〈「私は前原さんには謝ってもらいたくない」と涙ながらに訴える玉木雄一郎氏〉。ぷぷぷ。
なんでも、7日に行われた候補者集会で、冒頭、前原さんが今では恒例になっている謝罪をした。旧民主党時代の政権運営失敗の、戦犯の一人は私です、ってやつよ。
その次にマイクを握った玉木さんが、それに反論。前原さんの手柄、羽田空港国際化やビザ取得緩和などを取り上げ、
「私は前原さんには謝ってもらいたくない」
と泣いたみたいだ。
それを見ていた蓮舫さんが、
「玉木君、男が泣くな!」
と叱った。
古い青春ドラマみたいだな。
記事はここまでしか書いてなかったが、あたしにはこの後、3人で肩を組んでぎこちなくスイングし、《青い山脈》を歌っている姿が見えてきた。
なぜか、想像の前原さんと玉木さんは学ラン、蓮舫さんはセーラー服であった。
そして3人は拳を握りしめ、口々に叫ぶのだ。
「政策が違うところと一緒に政権を目指すことはありえない!」
「政権を担うには基本的な考え方が一致しなければならない!」
甘酸っぱっ。甘酸っぱすぎますぞ。
この甘酸っぱさで、安倍政権の暴走が止められるのか?
どこと組むのは嫌だとか、まだ選択肢があると思っているところが甘いのだ。そんなことは勝ってから抜かせ。今は心配は無用です。ひょっとして、もうそっから笑かそうとしているのか?
民進党の人々は、9月4日付の東京新聞の「4野党共闘なら議席2倍に 次期衆院選小選挙区 本紙試算」という記事を読んだかな?
民進、共産、生活、社民の野党4党が、衆院選小選挙区でも候補を一本化した場合、〈野党四党側の勝利は前回の四十三選挙区から、二・一倍の九十一選挙区になる〉という記事だ。
安倍政権打倒の希望は、やはりそこにしかないように思う。
あなたたちは安倍政権の暴走を止めたいの? 増長させたいの?
民進党は、新しいゆるキャラを募集している場合か? あたしから見たら党自体、十分にゆるいんですけど。もう制服着た3人が、党のキャラクターでいいんじゃね?
(週刊朝日 9月30日号より)