「どうすれば底の抜けたような倫理観、人間観の崩壊した格差社会を希望に変えられるか:あべともこ氏」
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2016/9/5 晴耕雨読
https://twitter.com/abe_tomoko
昨日から民進党代表選挙が始まった。
報道の多くは憲法改正や野党共闘へのスタンスを問いかけるが、改正論議も選挙協力も状況と相手との関係で、するしないを決めて臨むものでもない。
特に後者は自民党の党首選挙で、公明党との協力関係が争点とはならないことを学ぶべきである。
要は共闘の目的次第。
理念、政策の一致するところというなら、そもそも同じ党として集まればよい。
党が違うからこそ共闘が問われるし、その目的をはっきりさせることでお互いの緊張関係や信頼関係も出来ていく。
共産党との共闘、是か非か、などという的外れな論議よりも、まずは自分達の党の再建をしっかり語らないと。
では憲法改正云々はどうか?
全ては民意や現実がそれを求めているかどうかである。
どんどん開く格差、こどもの貧困まで社会問題となっている中で、憲法改正すれば国民の生活の下支えが出来るのか、答えはノーである。
更に障害者大量殺害を起こすような底の抜けた社会は憲法改正以前に人権政策にある。
民進党代表選挙で論ぜられ、伝えられるべきは何か。
どうすれば底の抜けたような倫理観、人間観の崩壊した格差社会を希望に変えられるか、であり、突き詰めればその為の財源はどうかである。
与党すら格差是正をいうが、今のアベノミクスを続ける限り、格差はひらく。
この政策の転換は、各候補者共通。
格差是正を共通の認識とした上で、蓮舫さんは特に女性の立場から男女の格差を訴え、また財源は徹底した行財政改革に置く。
無駄をなくす路線。
前原さんは、不公平税制全体を見直し、生活保障とこども・教育にまず税金を投入と。
玉木さんはこども国債五兆円二十年間と主張。
無駄を省くことは当然で、特に原子力予算等は壮大な無駄と国民負担、だが削減だけでは千兆円の赤字はどうにもならない。
税制見直しは不可欠、消費税だけに社会保障を頼らず、生活保障、即ち教育や賃金も含めて保障する社会という前原さんの主張は極めて重要。
社民党の政策審議会長だった私は強く共感。
若手の玉木さんの主張は、目前にあるこどもの貧困や教育格差に、まず借金云々を度外視しても毎年五兆の国債発行して、こども、子育てに当てたいと。
現役世代とこども達に手厚くすることで、この国の未来を大胆に変えて行きたいとするもの。
日本がこのままでは将来までも失うとする強い危機感がある。
8月末から9月新学期には中学、高校生の自殺が多い。
自殺者全体の数がこの十年の自殺対策の効果もあってか減少する中で、思春期のこどもの自殺は増え続けている。
こどもの自殺がこんなに多い国はないし、この異様さを放置する社会や政治もおかしい。
こども政策は待ったなし、最優先とすべきである。
都市部の問題とは言え、待機児童は増え続けて、保育環境の整わない認可外ではこどもが亡くなる事故が多発。
長年子育てを親の責任としてきた日本では、親の世代の貧困化の影響をこどもがもろにうけて、虐待や教育格差が広がる。
ここで反転させねば。
その為のこども国債、貴方はどう考えますか?