タワーマンションの価値は数年以内に暴落する!? セレブタウンの栄枯盛衰
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2016.07.24 日刊SPA!
田園調布、芦屋、南山……庶民の羨望と嫉妬の的となってきたセレブタウンであるが、その一部が今、落ちぶれているという。住民は口を開けば「住みづらい」の大合唱。そんな高級住宅地だが、今タワーマンションに人気が集まっているという。タワマンバブルはいつまで続くのか? 実態に迫った。
◆タワマンの隆盛に見る、セレブタウンの栄枯盛衰
※写真はイメージです
「『都内の高級住宅街に一戸建てを』という客は近年ほとんど見かけません。今の高額所得者は麻布、恵比寿、広尾、中目黒などのタワーマンションに集まっています」
と語るのは、港区を拠点とする不動産業者M氏。
「セレブがタワマンを選ぶ理由はまず利便性。都心にある物件は交通の便もいいですし、コンシェルジュがいたり、部屋の片付けや洗濯のサービスもあったりして、忙しい経営者などに好まれています。またマンションは売却が簡単なので、投機目的も兼ねて複数所有したり、飽きたらすぐ別の場所に移れたりと、現代のライフスタイルに適している」
実際、M氏の顧客には都内の一等地に3つのタワマンを所有し、別荘感覚で転々としている人もいるという。
「このお客さまの場合、又貸しや投機目的ではなく純粋に居住目的。一軒家にこだわらず、気ままにタワマンを移り住むのが今のお金持ちの暮らし方になっていますね」
※写真はイメージです
しかし、そうしたセレブたちを冷ややかに見つめる不動産業者も多い。不動産業者B氏は、タワマンの資産価値やブランドは数年以内に軒並み暴落すると予測する。
「5年前なら6000万で買えた物件が、今は9000万と高騰していますが、それも今年がピーク。今後オリンピック関連の開発で1万戸以上が新たに供給されるわけですから暴落間違いなしですよ。中国人が投機目的でタワマンを買い漁っているのも懸念材料。彼らは値崩れするまで気づきませんから、一度値が下がれば大慌てで売り始める。結果、価格が落ちるところまで落ちたところで中流層が入居し始めて、タワマンのブランドも地に落ちるでしょう」
B氏は、高級住宅街とタワマンという違いはあれど、結局セレブは今も昔も同じことを繰り返しているにすぎないという。
「芦屋や聖蹟桜ヶ丘など、往年の高級住宅街が丘の上に造られた理由は『下々の者を見下ろしたい』という欲求を満たすため。これはタワマンの上層階を目指す人々の心理と全く同じです。どちらも凋落の末路を辿るんですけどね」
― 没落する[セレブタウン]の今 ―