北朝鮮が「ムスダン」初発射 数秒後に空中爆発か[聯合ニュース]
2016/04/15 18:26
【ソウル聯合ニュース】韓国軍の合同参謀本部は15日、北朝鮮が同日午前5時半ごろ、東海岸地域から中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられるミサイル1発を発射したが、失敗したとみられると明らかにした。
北朝鮮は2007年にムスダンを実戦配備したとされるが、発射を試みたのは初めて。ムスダンは発射の数秒後、軌道に入る前の上昇段階で空中爆発したとみられる。
ムスダンの射程は3000〜4000キロと推定され、日本全域とグアムの米軍基地を射程圏に置く。
韓国と米国の軍当局は北朝鮮が東海岸の江原道・元山付近の移動式発射車両(TEL)にムスダン2基を配備したことを確認し、イージス駆逐艦を東海に派遣するなど、動向を注視していた。韓米は北朝鮮が残りの1発も発射する可能性が高いとみている。
北朝鮮が発射に成功すれば、グアムの米軍基地を核攻撃する能力の証明につながる。
軍事専門家はムスダンについて、旧ソ連の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)R27を基に開発されたものであり、ある程度の性能が検証されているため、発射実験を経ずに2007年に実戦配備されたとみている。
韓国軍は北朝鮮が今月25日の朝鮮人民軍創建記念日、来月の7回目の朝鮮労働党大会に合わせ、ムスダンの再発射や5回目の核実験など新たな挑発を行う可能性があるとして、警戒態勢を強めている。
北朝鮮は今年1月6日に4回目の核実験を行い、「水爆実験に成功した」と主張した。2月7日には事実上の長距離弾道ミサイルを発射。3月初めからは中距離や短距離弾道ミサイルを発射し、核・ミサイル攻撃能力の進展を誇示してきた。
金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は先月中ごろ、弾道ミサイルの大気圏再突入の模擬実験を視察し、「核攻撃能力の信頼性をさらに高めるため、早い時期に核弾頭の爆発実験と核弾頭装着が可能な弾道ロケット(ミサイル)発射実験を断行せよ」と指示していた。
米CNNテレビは今月12日、複数の米政府当局者の話として、北朝鮮がTELから大陸間弾道ミサイル(ICBM)「KN08」またはムスダンを発射する可能性があると報じていた。
韓国軍関係者は「北はいつでも5回目の核実験をすることができる準備を終えた状態と見ている」とした上で、挑発を強行する可能性に備え、万全の態勢を維持していると強調した。
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