「衆院北海道5区補選公開討論会 池田氏のとった戦術は興味深い。:萩原 一彦氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/19774.html
2016/4/7 晴耕雨読
https://twitter.com/reservologic
・
衆院北海道5区補選公開討論会 http://bit.ly/1YebMD9 全部見た。
「町村支持者に担ぎ上げられてどうしていいかまだよくわかってない和田氏と、自分が出たくて出てきたので具体的に何をすればいいかわかっている池田氏」というのが僕の印象だった。
内容は今から蓮ツイする。
衆院北海道5区補選公開討論会 http://bit.ly/1YebMD9
和田氏:義父義祖父を継いで自分も議員になりたいと思った。経済を活性化したい 池田氏:自分の福祉業務経験とシングルマザー子育て経験で感じた社会の不合理を現場から治していこうと思った。現場から法律を作りたい 推薦母体が複数で目指す政治も違うことについて
和田氏:自公と大地はそんなに違うと思ってない。
池田氏:もともと私を推薦したのは市民のグループ。当選後入る会派については4者合意に従う。
TPPについて
和田:攻めの側面を利用してTPPを活用すれば良い。農家の経営を支援したい。
池田:情報開示が必要。賛成できない。食糧自給に問題が起こりそう。
安保法制について
和田:大事な法制。PKOで日本の技術力を生かせば良い。駆け付け警護は当面ないと思う。
池田:戦争に向かう道だと思う。立憲主義を取り戻さねばと思っている。他国の紛争に介入することはテロの標的にもなると考えている。
憲法改正問題について
和田:憲法は大事だが国民の幸せの方が大事。変えてる国はたくさんある。これから議論すれば良い。
池田:9条変更はありえない。解釈改憲は立憲主義の否定。今ある憲法も十分守られていない。これを十分守ることがまず先。
北海道5区は人口が減っている。少子高齢化について
和田:産業を育てれば人口が定着する。待機児童対策は保育園を作る。保育士を作るのは大変だから、ベビーシッター制度を進める。所得を上げれば母親が働かなくても良い。
池田:現場を経験して、働く場の確保、医療と教育の拡充が必要。担い手の確保も大切と思う。そのために地方分権が必要だがそれを進める上で今の制度は問題がある。入所基準の問題など、行政の側からの介入が必要。保育の質、処遇改善。ニーズに応える。
エネルギー問題:
和田:原発長期依存はないと思う。自民党の方針でもある。火力は環境負荷が大きい。再生エネは不安定。技術の進歩には時間がかかる。経済を守るために安い原発の電力を供給すれば、従業員の給料も上がる。
池田:原発に依存しないエネルギー政策を進めたい。まず脱原発。省エネ、新エネに関する北海道条例をほったらかしにしないで推進したい。エネルギーの地産地消を進めたい。
北海道の経済対策
和田:アベノミクスで北海道の有効求人倍率は改善した。倒産件数も減った。数字上は良くなってる。実感ができていないので実感を持てるようにしたい。北海道の魅力を売り込んで観光、農水産品をセールスしたい。
池田:市民の暮らしはよくなっていない。消費を抑えている人は78%もいる。民主政権では可処分所得がもっとあった。北海道の経済対策高度経済成長を望むのでなく、人が生きて行くための対策をとることで循環型経済を目指す。
消費税率について
和田:税収を増やすことが目的なので、慎重に判断しなければ。個人的には消費税アップは難しいと思う。
池田:低所得者にとっては今の状態で引き上げることは難しい。それに税率アップの分が還元されていない。
交通政策について
和田:新千歳空港はもっと整備して北海道産品の海外輸出を拡大する、北海道新幹線は町村の手柄。道路整備をもっとやる。
池田:新千歳空港民営化後は、ハブ空港として世界を結ぶことが大切。生活者のことも併せて考える中で観光政策を考えたい。北方領土問題について、外交政策について
和田:関係者の高齢化が心配。一刻の猶予もない。4島返還の原則は守らなければ。日本の国益優先しながら、力強い外交をしていく。商社で培った交渉術を使う。政治と外交で争いを起こさないことが大切。
北方領土問題について、外交政策について
池田:日ソ間の共同宣言と平和条約締結への合意を認めつつ、尊重して領土返還交渉を進めるべき。領土問題と平和条約問題を強くリンクさせないほうがいい。大地の鈴木代表のようなずっと対話を続けてきた人に話を聞くことが大切
和田氏から池田氏に:北海道5区への愛情については?
池田:移住して6年。観光資源も多く、産業が揃っている土地。可能性豊か。
池田氏から和田氏に、介護について介護保険については?家族への押し付け?
和田:介護当事者は大変。介護は大切。職員も大変。処遇確保は大切。財源は難しいが経済を活性化させて税収を増やせば介護に再配分できる。
池田氏から和田氏に:教育問題。子どもの貧困について。
和田:地域自治体国で育てる考え方が必要。高校無償化はやりたい。大学奨学金は所得連動型の奨学金を導入して、返せる人は返してもらう。返せない人には給付。
最後の一言 和田:地元の人の役に立ちたい。多くの課題を一つ一つ解決したい。スポーツで鍛えた体と発展途上国で鍛えた根性でしっかりやりたい。
最後の一言 池田:泊の再稼動について追加。再稼動ありきの議論ではなく原因究明が先。不安のままの再稼動ではなく不安を払拭してからでなければと思う。被災者との対話と通じて、いますぐの再稼動は無理と思った。
最後の一言 池田:最後の一言に戻ると、一人をたいせつにする、地域をたいせつにすることが基本。誰一人置いてきぼりを作らないことをスローガンにしていきたい。
以上、衆院北海道5区補選公開討論会 http://bit.ly/1YebMD9 の抄訳蓮ツイ終了します。
自民推薦の和田氏はやはり消費税と原発問題と待機児童問題で市民グループ、野党連合推薦の池田氏との争点を消そうとしてきました。
ただ問題の本質は池田氏の方がよりわかっていそう。
印象的だったのは、北方領土問題について聞かれた池田氏が、新党大地の鈴木宗男代表に敬意を表したのに対し、和田氏は自民の主張通りの4島一括返還を主張したことでした。
鈴木宗男氏、考え直したほうがいいのでは?
衆院北海道5区補選公開討論会を見て和田氏の発言を「貧乏だから保育園が必要なんだ」と受け取るのはちょっと違うと思うけど、僕は池田氏のほうが衆議院議員にふさわしい知識を持っていると思う。 https://t.co/J2nWvBvXM3
和田氏はこのコメントで、新党大地の支援はありがたいと言いつつ、北海道にとって重要な北方領土問題と対露関係で大きく見解の異なる鈴木宗男氏を無視するというメッセージを発したと思う。
鈴木氏にとってこれは受け入れられるだろうか。 https://twitter.com/reservologic
>>衆院北海道5区補選公開討論会 http://bit.ly/1YebMD9 TPPについて 和田:攻めの側面を利用してTPPを活用すれば良い。農家の経営を支援したい。 池田:情報開示が必要。賛成できない。食糧自給に問題が起こりそう。
TPPは、討論資料を要求しても黒塗りで出てくるようなものだから一候補に過ぎない和田氏がその内容を知っているとは思えない。
「攻めの側面」というのがあるのかどうかもわからない点で和田氏のコメントは疑問。
「情報開示を」という池田氏は現実的。
>>安保法制について 和田:大事な法制。PKOで日本の技術力を生かせば良い。駆け付け警護は当面ないと思う。 池田:戦争に向かう道だと思う。立憲主義を取り戻さねばと思っている。他国の紛争に介入することはテロの標的にもなると考えている。
和田氏の意見は、駆け付け警護を念頭に置かず、PKOの話だけをしている点で、安保法制自体を前提にしていない。
ただ安全だと言われて信じる人はどのくらいいるだろうか。
池田氏の意見はSEALDsの立ち位置と同じ。
>>憲法改正問題について 和田:憲法は大事だが国民の幸せの方が大事。変えてる国はたくさんある。これから議論すれば良い。 池田:9条変更はありえない。解釈改憲は立憲主義の否定。今ある憲法も十分守られていない。これを十分守ることがまず先。
和田氏の意見は日本会議の主張の縮小版だけど、憲法より大切なはずの「国民の幸せ」が何によってもたらされるのかを定義していない点で意味不明。
池田氏の主張は現行憲法通り人権を守ればそれが国民の幸せをもたらすはずだというもの。
>>北海道5区は人口が減っている。少子高齢化について 和田:産業を育てれば人口が定着する。待機児童対策は保育園を作る。保育士を作るのは大変だから、ベビーシッター制度を進める。所得を上げれば母親が働かなくても良い。
和田氏の主張はアベノミクスが経済活性化に成功するはずだという古い前提に基づいている。
これから議員になる人はアベノミクスが失敗することを前提に話さなければならない。
世帯主の所得を上げて母親を育児に戻すという話はその意味で具体性を欠く。
>>少子高齢化について 池田:現場を経験して、働く場の確保、医療と教育の拡充が必要。担い手の確保も大切と思う。そのために地方分権が必要だがそれを進める上で今の制度は問題がある。入所基準の問題など、行政の側からの介入が必要。保育の質、処遇改善。ニーズに応える。
現場にいた池田氏だけに、主張に具体性がある。
この問題で一番必要なのがボトムアップで作る政策だという点をはっきりさせている点で和田氏の夢のような話に比べて分かりやすい。
地方により裁量権を持たせるべきだという主張は生活の党と共通。
>>エネルギー問題: 和田:原発長期依存はないと思う。自民党の方針でもある。火力は環境負荷が大きい。再生エネは不安定。技術の進歩には時間がかかる。経済を守るために安い原発の電力を供給すれば、従業員の給料も上がる。
和田氏の主張の根拠は、ここでも古い。
原発が「安い」エネルギーであることにより、産業を活性化させるという論法は、原発の発電コストが他のエネルギーより高いことが明らかになった後では色褪せて見える。
彼はこの分野でもっと勉強が必要だと思う。
>>エネルギー問題: 池田:原発に依存しないエネルギー政策を進めたい。まず脱原発。省エネ、新エネに関する北海道条例をほったらかしにしないで推進したい。エネルギーの地産地消を進めたい。
池田氏のエネルギー政策に関する主張は「脱原発」だが、火力発電への言及を避けている点で強力な主張とは言えなかった。
北海道のような場所では、池田氏の言うようにエネルギーの地産地消が可能かもしれないが、話は具体性を欠いた。
>>北海道の経済対策 和田:アベノミクスで北海道の有効求人倍率は改善した。倒産件数も減った。数字上は良くなってる。実感ができていないので実感を持てるようにしたい。北海道の魅力を売り込んで観光、農水産品をセールスしたい。
アベノミクスの効果を強調する和田氏だけど、アベノミクスの失敗は明らかで、ならどうするかという話をせずに、北海道の物産を世界に売り込むという話をするのは、主張の根拠と主張内容が乖離している。
アベノミクスについてもよく知らないのでは?
>>北海道の経済対策 池田:市民の暮らしはよくなっていない。消費を抑えている人は78%もいる。民主政権では可処分所得がもっとあった。北海道の経済対策高度経済成長を望むのでなく、人が生きて行くための対策をとることで循環型経済を目指す。
池田氏の主張は現在の生活がどのように苦しいかが中心で、ではどうすればいいかという主張が弱い。
可処分所得の現象が経済の停滞を招いているから不足分の可処分所得を行政が補填するべきだという主張のようだけど、具体性はイマイチ。
和田氏は争点を消しにかかったけど、あまりうまくいったとは思えない。
和田氏の消費税増税反対の主張は自民党に配慮してか「個人的な意見」にとどまった。
池田氏は当然強気で消費税率引き上げ反対論を主張。
>>交通政策について 和田:新千歳空港はもっと整備して北海道産品の海外輸出を拡大する、北海道新幹線は町村の手柄。道路整備をもっとやる。 池田:新千歳空港民営化後は、ハブ空港として世界を結ぶことが大切。生活者のことも併せて考える中で観光政策を考えたい。
この問題についてはどちらもあまりよく考えた上での主張ではないように思う。
和田氏は安倍晋三氏ばりの夢のような構想を言い、池田氏は自分のポリシー「ボトムアップ」をこの問題にうまく組み込めなかった印象。
>>北方領土問題について、外交政策について 和田:関係者の高齢化が心配。一刻の猶予もない。4島返還の原則は守らなければ。日本の国益優先しながら、力強い外交をしていく。商社で培った交渉術を使う。政治と外交で争いを起こさないことが大切。
ここで和田氏は、応援してくれている鈴木宗男氏と新党大地の二島返還論を一蹴してしまった。
その上で一刻も早い四島一括返還を主張したわけだけどその主張は浮世離れしている。
ロシアに対して強い外交とはどういうものかも全く示されなかった。
>>北方領土問題について、外交政策について 池田:日ソ間の共同宣言と平和条約締結への合意を認めつつ、尊重して領土返還交渉を進めるべき。領土問題と平和条約問題を強くリンクさせないほうがいい。大地の鈴木代表のようなずっと対話を続けてきた人に話を聞くことが大切
ここで池田氏のとった戦術は興味深い。
日露関係はこれまでロシアとかわされた文書を尊重して進めるべきだという手堅い原則論と、日露関係に経験を持つ人間の手助けが必要として、相手側を応援している鈴木宗男氏を指名して道民心理を突いた。
うまい。
>>池田氏から和田氏に、介護について介護保険については?家族への押し付け? 和田:介護当事者は大変。介護は大切。職員も大変。処遇確保は大切。財源は難しいが経済を活性化させて税収を増やせば介護に再配分できる。
和田氏の話はここでも具体性を欠く夢物語のようなもの。
彼は、もう少し奥さんの話を聞いた方がいいのではという気がする。
景気対策が全てを解決するというアベノミクス型の政策が消費者段階でどういうことになっているかもう少し勉強した方がいい。
>>和田氏から池田氏に:北海道5区への愛情については? 池田:移住して6年。観光資源も多く、産業が揃っている土地。可能性豊か。
この和田氏から池田氏への質問は、何を意図したものかさっぱりわからない。
北海道2区から5区に引っ越して5区から「鞍替え出馬」する池田氏への牽制か、だとすると神戸から住民票を移した和田氏自身はどうなんだろうということになる。
>>池田氏から和田氏に:教育問題。子どもの貧困について。 和田:地域自治体国で育てる考え方が必要。高校無償化はやりたい。大学奨学金は所得連動型の奨学金を導入して、返せる人は返してもらう。返せない人には給付。
ここまで見てきて、和田氏は自民党の政策についてあまりよくわかっていないまま担ぎ上げられてしまい自分の主張を自民党の政策に合わせて作っている段階の人ではないかという思いを強くする。
対して池田氏は自分の主張の芯がしっかりしていると思った。