山本太郎議員の主張:
2015.9.4安保特「専守防衛で志願した
自衛隊、戦争法案で服務宣誓のやり直し?!」
専守防衛で国民を守るために志願してくれた自衛隊員への完全な裏切りである、
この憲法違反の戦争法案、廃案にするしかありません !
(www.taro-yamamoto.jp:2016.03.15 より抜粋・転載)
2015年09月07日:
資料@⇒自衛官の階級、資料A⇒自衛官の年齢構成―省略―
○山本太郎君: 生活の党と山本太郎となかまたち共同代表、山本太郎です。よろしくお願いします。
中谷防衛大臣、元自衛隊員ですよね。一人前のレンジャー隊員を育てる教官をされていた。自衛隊の中でもエリート中のエリートですよ、レンジャー部隊といえば。その精鋭たちの教官であられた大臣、軍事のプロでございます。これ、軍事のプロの目から見て、玄人の目から見て、テレビとか見ていて、何かコメンテーターとか、何か政治家とかが何か言っていて、違うだろ、それって思わず突っ込んじゃったこととかあると思うんですよ、テレビとか見ていて。
今日は、その違うでしょ、それという突っ込みを、是非軍事のプロである中谷大臣から総理の発言を採点していただきたい、点数を付けていただきたいんです。百点満点の場合は、お答えは点数のみで結構です。満点でない場合は、何が違うのか、その突っ込みをお願いしたいと思います。参ります。
自衛隊はハイテク装備で固めたプロ集団であって、短期間で隊員が入れ替わる徴兵制では精強な自衛隊はつくれない。これは、安倍総理が我が国で徴兵をやることはないという場面での御発言でございます。軍事のプロである中谷大臣から見て、この発言、さあ、何点でしょうか。
○国務大臣(中谷元君): 点数は付けれませんが、ハイテクということはもう今の時代にとって、自衛隊にとって必要でございますので、そういう集団であるべき傾向はますます強くなっておりますので、自衛隊の精強性には必要なものであると思っております。
○山本太郎君: これ、百点じゃなかったら困るんですよね。現実に即していないということでしょう。百点でないということは、そういうことですよね。ちょっと、もうちょっと総理に気を遣ってあげてほしかったなと思うんですけれども。
災害救助や専守防衛の国防を命懸けでやってくれている自衛隊です。でも、自衛隊のことについて、私たちといいますか、一般の方々も合わせて余りよく知らないんじゃないかな、詳しく知らないんじゃないかなと思うんです。
1988年、陸上自衛隊に入隊、91年、レンジャー隊員となり、92年、PKO法が成立した後、93年、海外派兵の任務遂行は容認できないと三等陸曹で依願退職をされた元陸上自衛官の井筒高雄さんのお話から発想を得て、本日のお話は進めていきたいと思います。
パネルお願いします。(資料提示)
普通の企業、一般企業には役職ってありますよね、階級があるんだよ。自衛隊も同じように役職、階級がございます。あくまでもざっくりです。分かりやすく自衛隊の階級をピラミッドの形にしてみました。一般企業の役職に例えて御紹介いたします。
ピラミッドの頂点、一番上、企業で社長に当たるのが将、将補、部長に当たるのが佐、課長に当たるのが尉、課長補佐に当たるのが准尉、係長に当たるのが曹、そしてピラミッドの底辺、平社員に当たるのが士というわけです。ごめんなさい、パネルをもう一回入れ替えてください。
元レンジャー井筒さんのお話では、ピラミッドの底辺、若い隊員、士というお仕事、士のポジションですね、士の比率が減ってきているんだと指摘されています。
このグラフで見ますと、正面左側、平成2年のもの、右側、平成26年のもの。本来、このグラフ、ピラミッド型をしているのが理想なんです。左側の平成2年のものがピラミッド型にやや近いですか。
しかし一方、右側平成26年はピラミッド型ではなくビアだる型、ビールのたるみたいな形になっていますよね。これ、何を意味しているのか。若手が減っているということ、現場を支える若手が減っている。
現在の自衛隊は、作戦を練ったり指示をする人間と、現場で作戦を実行する人間が同じような数になってしまっているという現実があるんだと。この理由は、大臣、何なんですかね。短めにお願いします。
○国務大臣(中谷元君): 自衛隊の任務遂行するためには、やはり知識、技能、経験、これの要素を重視をいたしておりまして、各自衛隊の任務を適正に継続的に遂行できるためにはそういった優秀な人材を維持をするということでありまして、そうなりますと、やはり熟練性となりますと准尉また曹ですね、これの構成比率がやはりベテランということで高くなりまして、曹の構成比率が相対的に低いものとなっております。
私も自衛隊で勤務した関係で経験上申し上げますが、士になりますと2年、4年、6年。つまり、任期制でこれ退職をしなければなりませんが、やはりみんな曹を目指します。試験を受けて曹になるということで、非常に曹になりたい人が多いということで、この枠を広げたり、またそういった能力のある人を組織に置いておこうということで、だんだん曹とか准尉が増えてきたという現状がございます。
○山本太郎君: ありがとうございます。
これ一般の企業とかで考えてみれば、平社員の数よりも係長、課長、部長の数が多い、又は同じぐらいいるというのは何か不思議というか、あり得ない話だなと思うんですよね。しかも、組織ということを考えると、実力組織ですよね、若い力が必要になるんじゃないかなとは思うんですけれども。
必要な人員がどれぐらい満たされているか、これ充足率というもので見ることができる、充足率。防衛省は、九割を超えています、自衛隊ほとんど人員足りていますというような言い方をしている。でも、一つずつ見ていくと違うことが分かる、充足率を見れば。現場で作戦を実行するんだよと言われるような平社員の充足率は実は7割だと、それ以外の充足率が9割。本来は、この数字本当は逆転していた方がいいんですよね、ピラミッド型にするんであれば。足りている、問題ないと言うんだったら、充足率は七割ではなく、既に九割、10割ないとおかしいんだという話なんですけれども、充足率は7割。どう言っても足りてはいないと。
自衛隊で平社員的ポジションであり、階級ではピラミッドの底辺であります士、もう一度出してもらっていいですか、ピラミッドの底辺であります士、本日はここにクローズアップしたいと思います。
陸上自衛隊では陸士、海上では海士、航空では空士、この士の皆さんの雇われ方、雇用形態には二つあるそうです。非任期制隊員と任期制隊員。非任期制隊員は定年まで勤務、正社員ですよね。任期制隊員は、陸上は二年間、海上と航空は三年間の期間雇用、非正規社員的立場というわけですよね。
今年2015年3月31日現在の自衛隊の陸士、海士、空士の中で、いわゆる正社員的立場で定年まで勤務することが想定されている非任期制隊員が昨年2014年3月31日現在と比べて980人減少している。本格的隊員、プロの隊員が980人減少している。
逆に、二年間の期間雇用、任期制隊員は2329名増員になったそうです。
千人近くも正規雇用が減り、2300人もの非正規雇用が増えた。何か、どういうことなんですかね。正社員が減って非正規社員が増えたという原因何なのって。
これ、勝手に考えると、可能性二つ考えられるんじゃないかなと思うんです。自然に減ったか、若しくはわざと減らしているか。
自然に減ったということを考えた場合、去年の夏、憲法違反の閣議決定以後、現在の戦争法案などを通して不安が広がった。自衛隊の志願を考えていた人たちだけでなく、既に自衛隊員だった人にとって続けることへのハードル上げてしまった。今までの専守防衛の範囲で活動する自衛隊であれば続けたいんだけれども、何の歯止めもないじゃないか。自衛隊員の活動範囲の拡大、不安を感じ、職を変えようと考えたという可能性。
そしてもう一つ、わざと減らしていると考えた場合、コストを考えて正社員よりも非正規社員を増やしていく方針だということ。自衛隊員、公務員ですよね、等級制ですよね。普通のときでも何かあったときにも、平時でも有事でも隊員は勤務実績、要は勤め続けた期間が給料であったり待遇、給与などに反映されると。万が一があった場合、正社員、補償などのコストが大きく掛かる。
勤務期間の短い者、非正規社員的な働き方をしている者であれば、平時はもちろん有事にも安く付く。非正規的な働き方でできるだけコストが掛からないように、最底辺は替えが利くようにしている。そのために、非正規社員である任期制隊員を増やしているという可能性。
安倍総理、徴兵制について、自衛隊はハイテク装備で固めたプロ集団であって、短期間で隊員が入れ替わる徴兵制では精強な自衛隊はつくれない、このように言われている。
じゃ、分かりました。超ハイテク装備で固めた世界一のプロ集団はどうなっているでしょうか。
イラク戦争が開始された2003年、米軍は21万人をリクルート、そのうちの三分の一が高校卒業後間もない若者だったとも言われる。徴兵制がなくても、経済的に困窮する若者が、教育を受けるため、安心して医療を受けるため、事実上の経済的徴兵制で戦地に行かざるを得なくなる。訓練期間十分でなくても、戦場では人手が必要なようです。
アメリカ、州兵までイラクに派兵したんですって。州兵って何だよ。地元で災害が起きたときなど救援活動が主な任務ですよ、通常は訓練月一回程度、それが州兵。
それ以外は一般市民として暮らしている人々なんだと。イラク戦争ではその州兵がイラクに派兵されている。訓練期間は四か月程度。四か月程度しか訓練していない素人でも連れていくのが超ハイテク装備で固めたプロ集団の現実。
アフガン戦争に参加したデンマーク、たった十日間の訓練の後、アフガニスタン・ヘルマンド州に派兵されたケースもある。安く使える人員、大量に求められているということがよく分かると思うのです。
戦争、現代の戦争のスタンダード、相手国、敵国をたたいた後、必ず地上部隊投入になりますよね。
ハイテク兵器だけですか。空爆だけで制圧、終わった、一件落着なんて存在しないでしょう。
その後、地上部隊で制圧していきながら、占領地域拡大していくよ、そして治安を維持をしていく、繰り返す、治安がましになったら復興整備始めるか、そういう段取りが理想だけれども、イラクを見ればそうならないのは分かるじゃないですか。
勝利宣言してからが更にたくさんの人員が必要。
次々にマンパワーが徴集され、長い長い時間を掛けて、いつ撤退かも判断できないぐらい長期化、泥沼になるというのが現実です。
中谷大臣が点数を付ける、付けられないなとおっしゃった安倍総理の徴兵制をやらない理由、自衛隊はハイテク装備で固めたプロ集団であって、短期間で隊員が入れ替わる徴兵制では精強な自衛隊はつくれない。これ、世界の現実見れば、どういうことなんですかね。合っているんですか、これ。
「詭弁」ですよ、詭弁。はい、次参ります。
先日、9月2日の本委員会で今の政治に覚悟はあるかとお聞きしたところ、大臣、お答えくださいました、もう既に隊員は活動していますと、PKO、海賊対策で、それなりの覚悟を持っているつもりでございますとお答えくださいました。
以前、元統合幕僚長、NHKの番組内でこうおっしゃった。イラク派遣ではひつぎを、棺おけですよ、隊員に分からないように持ち込んだんだって、ばれないように、おっしゃっています。
それなりの覚悟を持っている大臣にお聞きします。今後の派遣でも、ひつぎ、棺おけ、派遣先に持ち込まれるんですか。イエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(中谷元君): 昨日もジブチから、海賊対処とかPKOとか、そういう任務をした隊員が帰ってきました。
私は一級賞詞を出しましたけれども、本当に使命感に燃えて、誠心誠意、国際社会の中で日本の貢献をしていっておりまして、改めて私は、日本の自衛隊員は優秀な人材が多くて、そういう組織であると、誇りを持っておりまして、今後、様々な任務があります。
単に海外だけではなくて、レーダーをずっと見張る人、それから空の整備をする人、食事を作る人、いろんな人の集合があって日本の国を守られているわけでありますので、海外派遣に行く人のみならず、全ての自衛隊員に対して、私は、誇りと責任、そういうものを持ちながら、自衛隊の部隊運営をしていただいているという覚悟を持っております。
○山本太郎君: 全く答えていただいていません。
委員長、これまで自衛隊が海外に派遣した、数々あると思うんです、その先で用意された棺おけ、ひつぎの数、派遣先ごとにこれ出していただきたいんですけれども、理事会でのお取り計らい、よろしくお願いいたします。
○委員長(鴻池祥肇君): 理事会で協議をいたします。
○山本太郎君: ありがとうございます。
覚悟できているんですか、本当に。話ばっかりそらして。
どういうことなんだということなんですよ。要は自衛隊員、この命に関して、どれぐらいの重さを感じているのかって。もしものことがあったら幾ら出るんですか、みんな、そのことをすごい気にしていますよ。
自分の命がなくなってしまった場合、子供が幾つになるまで面倒を見てもらえるんだよって。その覚悟はあるのかって。安全だ何だって言うけど、全然具体的な話、してくれないじゃないかという不満が自衛隊員の方々の中にもあるんですよ。
これ、一般雇用契約では許されないような不利益変更ですよ。考えてみてください。労働条件、労働内容、勤務地、これ、変えようとしているじゃないですか。
最初にやった宣誓、日本国憲法を遵守してというような宣誓あるじゃないですか、服務の宣誓。
これ、もしもこの法案が通ったとしたら、約24万人近く、24万人いる自衛隊員に対して、もう一度服務の宣誓、やり直さなきゃいけないですよね、取り直さなきゃいけないですよね。そういうことでいいですか。
○国務大臣(中谷元君): 自衛官は事に臨んでは危険を顧みずという宣誓をして、現在、勤務をいたしております。
各級指揮官は、そういった隊員の生命も、人生も、また安全も預かりながら任務を達成しているわけでありまして、今更宣誓をやり直せというのではなくて、私は、現時点においてもしっかりと各級の指揮官が責任を持って自衛隊を隊務運営しているということでございます。
○山本太郎君: 専守防衛で国民を守るために志願してくれた自衛隊員への完全な裏切りであるこの
憲法違反の戦争法案、廃案にするしかありません。自衛隊員の方々、見ましたか、今の答弁の仕方。
皆さんを守る気はございません。廃案しかないと申し上げて、質問を終わらせていただきます。
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/5789.html