実は超進学校出身だった(C)日刊ゲンダイ
偏差値29で北大医学部は本当? 四谷学院CMに“誇大広告”疑惑
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2016年3月10日 日刊ゲンダイ
「なんで、私が東大に」のCMでおなじみの予備校大手の四谷学院に対してネット上で批判が噴出している。CMで偏差値29から北大医学部に合格したと紹介されていた男子生徒が、実は超進学校の出身だったからだ。
問題のCMは予備校に通っていた男子生徒が「偏差値29からスタートだったんですが……」「四谷学院なら一番最初の基礎から積み上げてくださったので、最終的にA判定にこぎつけることができました」と語るもの。
北大医学部は偏差値70以上。偏差値29だった生徒を合格させたのなら、たしかにスゴイ。四谷学院がCMに登場させたくなるのも当然だ。
ところが、男子生徒の出身校が奈良県の名門私立高校「東大寺学園」だったことから、ネット住民から「偏差値詐欺だ」などと批判が殺到し、炎上騒ぎになっている。東大寺学園は偏差値70以上。毎年、東大・京大に100人以上合格する奈良県トップの超がつく進学校だ。男子生徒が東大寺学園の生徒であれば、偏差値29とは考えづらく、ネット住民は、偏差値が29だったはずがない、と疑っているのだ。
男子生徒は、本当に偏差値29だったのか。四谷学院に問い合わせると、「偏差値29だったことは事実と認識しております」と文書で回答し、詳細については答えてもらえなかった。
もし、男子生徒が偏差値29でなかった場合、四谷学院は「景品表示法違反」に問われる可能性もあるという。
東京都の担当者はこう言う。
「消費者に実際のものよりも極端に良いものと思わせる広告は、景品表示法違反にあたります。また、多くの消費者が極端に良いものと誤解していれば、事実が積み重なった広告でも同法に抵触する恐れがあります」(消費者生活部取引指導課)
ネット上では「やっぱりねぇ……」と落胆の声も上がっている。