楢葉、避難解除しても、被爆を恐れ、町民帰還が進まず 人口の6%のみ(2016/3/4 福島民友)
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Saturday, March 05, 2016 東京江戸川放射線
東京電力福島第1原発事故からの住民帰還を進める楢葉町は5日、ほぼ全町に出ていた避難指示の解除から半年を迎える。解除後も住民の帰還は十分に進んでおらず、町内に生活の拠点を置く2月4日現在の帰還者数は256世帯440人と人口の6%にとどまる。
昨年9月の避難指示解除後に町が初めて示した10月20日現在の帰還者は203世帯321人だった。町は避難指示解除後も避難者の多いいわき市で小中学校の授業を続けており、町内での再開は2017(平成29)年春の予定。長期避難で傷んだ住宅改修の遅れなども住民帰還を妨げる要因となっており、町内では建て替えのため環境省による住宅解体が続く。また住民帰還が進んでいないことから、防犯面の不安などが多く町に寄せられているという。
一方で住民帰還に向けた町内の生活環境整備は避難指示の解除で加速。復興拠点の一つと位置付ける「コンパクトタウン」予定地では災害公営住宅約120戸の建設工事が始まったほか、天神岬スポーツ公園の宿泊施設「天神岬温泉しおかぜ荘」や県立診療所「大野病院付属ふたば復興診療所」など町内施設の再開や開所も相次いでいる。また、今春には基幹産業の農業も本格再開の見通しだ。
町は災害公営住宅が完成し、小中学校の町内での再開を予定する17年春を避難指示解除後の住民帰還の加速化の節目となる「帰還目標」に設定。今後、一層の生活環境整備を加速させていく考えだ。