イランの首都テヘランで、議会選の投票を終えたことを示す赤いインクがついた指を見せる男女(2016年2月26日撮影)。(c)AFP/ATTA KENARE
【2月29日 AFP】(一部更新)イランで26日に行われた国会選挙は、28日までの中間開票集計で、ハサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領が率いる穏健・改革派の躍進が明らかになった。国民のロウハニ政権への強い支持が示された形で、保守強行派によって改革が阻止される恐れは弱まった。
首都テヘラン(Tehran)では開票率90%の段階で、改革派が全30議席を独占し、欧米などとの歴史的な核合意に反対する保守強硬派を圧倒した。
この選挙結果について、ロウハニ政権と保守派の双方に人脈を持つアナリストのアミル・モヘビアン(Amir Mohebbian)氏はAFPの取材に、有権者の「急進主義への反発」を示すものだと説明。「保守派の敗因は、選挙運動で急進派を支持してきた点にもある」と指摘した。
テヘランでの圧勝は改革派の劇的な復活といえる。改革派は2009年に強硬派のマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)前大統領が2期目再選を果たして以降、長く脇に追いやられていた。この大統領選後に起きた反政権デモでは、治安部隊との衝突で多数が死亡している。
■専門家会議、反改革派の先鋒2人落選
穏健・改革派は、国会選と合わせて行われた最高指導者の選出・罷免権限を持つ専門家会議(定数88)の選挙でも多数を占める見通しだ。現在、ロウハニ大統領の盟友アクバル・ハシェミ・ラフサンジャニ(Akbar Hashemi Rafsanjani)元大統領が首位、ロウハニ大統領自身も3位に付けている。
一方、穏健・改革派が落選運動を展開していた保守派の有力者3人のうち、これまで専門家会議の議長を務めていたモハンマド・ヤズディー(Mohammad Yazdi)師と、改革派に対する歯に衣を着せない批判で知られるモハンマド・タギー・メスバーフ・ヤズディー(Mohammad Taghi Mesbah-Yazdi)師は29日、落選が決まった。(c)AFP/Arthur MacMillan
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