2月12日、日銀の中曽宏副総裁は、マイナス金利は銀行収益への負荷を軽減する設計で、銀行株下落は行き過ぎとの認識を示した。写真は都内で昨年4月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)
マイナス金利、銀行の収益圧迫和らげるよう設計=中曽日銀副総裁
http://jp.reuters.com/article/boj-vice-gov-negative-rate-idJPKCN0VL2BU
2016年 02月 13日 08:12 JST
[ニューヨーク 12日 ロイター] - 日銀の中曽宏副総裁は、日銀が導入したマイナス金利は銀行収益への意図せぬ負荷を軽減するよう設計されており、最近の銀行株下落は行き過ぎとの認識を示した。ニューヨークでの講演で述べた。
当座預金を3層構造にした上でマイナス金利を適用する制度は、銀行収益への著しい影響を和らげる一方で、金融市場の価格に確実にマイナス金利の影響が及ぶよう、入念に設計されていると指摘。
その上で、銀行株が大きく下落していることは、その点でやや行き過ぎだと思うと述べた。
日欧の中銀が導入しているマイナス金利政策をめぐっては、市場の変動を増幅しているとの批判も上がっているが、中曽副総裁はデフレ克服が全員の利益であると説明し、国内の銀行関係者に理解を求めていると明らかにした。
マイナス金利はどの程度まで引き下げることが可能かとの質問に対しては、その答えはまだ出ていないと述べた。
技術的には一段の引き下げは可能としたが、まずは新たな政策がどのように経済に機能するのか注意深く見極めたいとの考えを示した。