経営再建中のシャープの本社
シャープ再建へ支援6500億円、革新機構と主力銀行
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20160123-00000500-biz_san-nb
SankeiBiz 2016/1/23 08:52
経営再建中のシャープが官民ファンドの産業革新機構の支援を受ける方向で最終調整に入ったことが22日、分かった。出資額は3千億円。主力取引銀行は、借金返済の必要のない株式に振り替えるなど3500億円相当の金融支援に応じる方向で検討する。合意を目指し、年度内に最終決定したい考えだ。革新機構はシャープを事実上、傘下に収め、国が主導する形で再建する。
革新機構の案は、新規発行したシャープの株を引き受ける第三者割当増資などの手法により、同社株の過半を取得する。これにより、革新機構が経営権を握る。不振の原因となっている液晶事業をシャープ本体から切り離して分社化。そこにも資金を投じる。将来は、革新機構が36%を出資している中小型液晶大手のジャパンディスプレイ(JDI)との統合を描く。再建のための出資額はこれまで2千億円を想定していたが、1千億円引き上げる。
主力行のみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行には、シャープの約7500億円の有利子負債(昨年9月時点)のうち、1500億円分を優先株に転換してもらう「債務の株式化」で、借金を減らす計画だ。
このほか、2行は保有する2千億円分の優先株の譲渡などをする方向だ。優先株は、昨年6月に債務の株式化で取得したばかり。実質的に、借金の棒引きにあたる債権放棄となる。
革新機構と主力行によるこうした資金的な支援は計6500億円にのぼる見通し。支援にあたっては、シャープの高橋興三社長ら経営陣には退陣を求める方針だ。不採算事業の撤退や過剰設備の削減といったリストラや有望事業は他社との提携も進める。冷蔵庫や洗濯機などの白物家電は、シャープと東芝にある事業部門を統合することを検討する。シャープの複合機事業についても、複数社が売却検討の打診を受けている。
一方、シャープの再建に名乗りをあげる台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業はシャープに対して6250億円を出資して買収する案を提示。金額的には革新機構と鴻海の支援策はほぼ拮抗(きっこう)している。
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