一人っ子政策と日本
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/archives/4960591.html
2015年11月01日 NEVADAブログ
中国政府は30日、中国共産党が「一人っ子政策」の廃止を決めたことを受けて、以下のような予測を発表しています。
2030年に人口が14・5億人に増える。
具体的な推計(国家衛生・計画出産委員会)は以下の通りです。
*今回の政策変更で子どもを産めるようになる夫婦は全国で約9千万組。
*新生児の数は今後数年間で増加に転じ、ピーク時には年間2千万人を超える
(現在の新生児数は1700万〜1800万人)
*労働人口も2050年時点でこれまでの予測より約3千万人増える。
色々バラ色な話が登場してきていますが、中国の富裕層はすでに40歳代以上になっており、子供を積極的につくる年齢を超えてきています。
今、子供を増やせる”新富裕層”は20代後半から30歳中盤となりますが、この層は共働きが多く、一人を育てるのに精一杯となっており、かつ結婚せずに独身が増えてきており、仕事を持つ女性に子供を作るという「積極的な」意思は殆どありません。
先般、上海で話しました中国人女性は30歳前後と思いますが、ギャラリーのマネージャをしていますが、話しぶり、立ち居振る舞い、持ち物等々すべてが富裕層そのものであり、年収では1,000万円近いのでしょうが、頻繁に日本に化粧品を買いに来ていると話していました。
ショッピングに日本に来ているもので、まさに独身生活を謳歌しているのです。
今中国にはこのような独身貴族が増えてきており、特に女性が自立しており、結婚という目的はなくなってきているのも事実なのです。
「一人っ子政策」云々以前に結婚しなくなってきているのです。
この傾向は日本でも同じであり、「少子高齢化」が国を問わず進んでおり、今や国がどうこういう問題ではなくなってきていると言えます。
この少子高齢化では、中国より日本の方がより深刻化してきており、このままいけば、日本は今でも毎年20万人以上人口が減っていますが、10年後には単純計算では200万人減少となりますが、加速度的に減少するはずであり、300万人以上が減少しているかもしれません。
そして高齢化が更に進みます。
中国はまだ発展途上の国であり、人口を増やそうと思えば、今、年収で100万円以下にいる底辺層の農民での人口を増やすことで十分対応ができますし、これら貧しい農村から若者を工場や都会のサービス産業にもってくれば(調達すれば)、社会としてはまだ回ることになります。
ところが、日本は農村から高齢化となっており、地方崩壊が今後急速に進むことになり、若者を”調達する”場がありません。
日本では中国の一人っ子政策の破たんを厳しく指摘する報道が多いですが、足元の日本の惨状をまず見ることです。
中国が政策としてこの「一人っ子政策」が失敗したのなら、日本の今の少子高齢化問題は政府として問題を放置してきた責任があると言えますし、対策をとってきたとなるのであれば、効果はなく失敗したとなり、中国と何ら変わらないことになります。
実際は、人口問題は人類全体の問題であり、人口が増えれば人間は戦争を行い人口増をコントロールしてきたとも言われています。
実際、地球規模では人口は増え続けており、どこかで限界点に達します。
今後、戦争となるのか、自然災害によるのか、それとも疫病となるのかわかりませんが、地球規模で人口調整が行わるかもしれませんが、アフリカ等であれば調整も必要かもしれませんが、人口が減る日本でこの調整が
行われれば、日本存亡の危機となるかもしれません。