半値以下になった原油価格とサウジの財政危機
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2015年08月07日 NEVADAブログ
原油価格(NY・WTI)が52週間の高値である一バーレル$98.58から半値以下である$44台に暴落してきています。
今後、40ドル台を割り込み、$30台もすぐそこに来ているのでしょうが、世界的に景気が悪化している中、減産どころかイラン制裁が解除されたり、ベネズエラの国家破産危機もあり闇で増産しているとも言われており、さらにはサウジアラビアが 財政危機に陥り始めており、FT紙が報じるところでは年内に270億ドル、円換算で3兆8000億円近い国債を発行すると言われており、原油相場には売り圧力が高まる材料しかありません。
このサウジアラビアは7月に40億ドルの国債を発行したばかりであり、今月8月には50億ドルを発行したいと打診したとおり、次第に金詰り状態になりつつあります。
サウジは一バーレル80ドル台で国家予算を組んでいるとも言われており、今の40ドル台では大赤字になっているはずであり今後毎月1兆円以上の国債を発行して赤字を埋めることになるかも知れませんが、金利が上昇し始めている今、借金を積み上げていけばいずれは借金地獄に陥り、原油を一バーレル10ドルでも投げ売りしなくてはいけなくなります。
一バーレル10ドルでは、OPECは崩壊する事態になりますが、アメリカはシェールオイル・ガスで自給出来ますし、原油・ガスが安ければ安い程、コストが下がりアメリカの総合化学メーカー等には有利になります。
(日本の化学メーカー等は壊滅的打撃を受けることになるかも知れません)
原油安は世界をデフレに引きずりこむことになりますが、その先には過剰債務地獄が待っています。