「この政権、倒すしかないよ。:toriiyoshiki氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/17873.html
2015/7/17 晴耕雨読
https://twitter.com/toriiyoshiki
きのうは安保関連法案が強行採決された一方、新国立競技場建設の見直しが浮上するなど明暗のニュースがコントラストを描いた一日だった。
安倍政権としては、森サンのメンツを潰すだけの新国立競技場なら妥協するが、安保と原発再稼働は何がなんでも強行する肚だろう。
この政権、倒すしかないよ。
安倍さんが怖いと思うのは、その言動に政治家としての信念があまり感じられないことである。
むしろある種のルサンチマンや、その反動である認められたい、歴史に名を残したいという願望、さらには祖父である岸信介への憧憬など個人的な情動が見え隠れしている。
従って論理で動いているのではない。
だから、安倍さんが自らの政治姿勢を貫こうとすればするほど、この国の政治はだんだんキム・ジョンウンさんのそれと似てくる。
前にも書いたが、NHK「ETV2001」の番組改ざん問題が内部告発によって明らかになったとき、安倍さんは報道ステーションに生出演して「これは自分を陥れる北朝鮮工作員の陰謀だ」という意味のことを言った。
言うまでもなく荒唐無稽だが、この人はそれを本気で信じているらしいのが怖かった。
考えてみれば、同じ報道ステーションで先日問題になった古賀正明さんのケースと同じだよね。
裏づけがないどころか、信ぴょう性は古賀さんを遥かに下まわる妄想の類だが、なぜかあまり問題にならなかった。
相手が北朝鮮だから「言ったもの勝ち」だったのかな?
新国立競技場問題は難破船から鼠が一斉に逃げ出すような騒ぎになりつつある。
あとは当然、責任の押っつけあいだろう…。
「見直し」の方向は歓迎だが、見直しは見直しでまた“日本的意思決定の病理現象”にうんざりさせられることになりそうな気がする…
一般に巨大公共事業の話は、ゼネコンの利権が背景にあって、その意を体した政治家が策動する…という構図で見られがちだが、新国立競技場のケースは違うような気がする。
むしろ、全く利益が見込めず、下手をすると巨額の損失をかぶりかねないうえに、社会的非難の矢面に立たされることになるゼネコンから泣きが入って、政治が見直しに動いたのではないかと…根拠があるわけではないが、一連の流れを見ているとそういう構図が浮かび上がってくるように見える。
つまり、主犯は、国の金を自分の"地盤"に引っ張ってなんぼの森さんら古い体質の政治家、ごっつぁん体質が染みついた(身銭を切る感覚を持たない)スポーツを始めとした各界の重鎮たち、そして、その意を体することで生き残ってきた天下り官僚たちのもたれあい。
ゼネコンはむしろ被害者ではないか…。
記者会見で安藤忠雄氏は「さらに、2019年ラグビーワールドカップを見据えたタイトなスケジュールが求められました」とも言っている。
本人の責任回避もあるだろうが、要するに森さんの、ハタ迷惑極まりない"剛腕"の結果がいまの事態であることを物語っているのではないか。
言うまでもなく森喜朗と安倍晋三は政治的な"師弟関係"である。
「国民の迷惑」など眼中になく、自分の個人的な思いの実現に全力を傾注しているように見える点で、この師弟は双生児のようによく似ている。