「Nスペ不正の深層の2つの問題点」(EJ第4075号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/422219297.html
2015年07月13日 Electronic Journal
STAP細胞事件をここまで調べてきていえることは、「ST
AP細胞潰し」に最も貢献しているのはNHKであるということ
です。今回のSTAP細胞事件関連の報道で終始他のメディアの
先頭を走り、「小保方犯人説」を主導してきたのはNHKである
からです。そのNHKの主たる情報源は、若山照彦山梨大学教授
ということになります。
その白眉とでもいえるものは、2014年7月27日に放送さ
れたNHKスペシャル『調査報告/STAP細胞/不正の深層』
です。これは、「小保方犯人説」を強く印象づける内容になって
いますが、この番組作りに事実を捻じ曲げた作為があることが、
ネット上で大きな話題になっています。EJでは、これらのネッ
ト上の情報に基づいてこの番組を検証することにします。笹井氏
の自殺の原因もこの番組にあると思われるからです。
番組は動画で残されていますので、必要に応じて再現していた
だきたいと思います。
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NHKスペシャル『調査報告/STAP細胞/不正の深層』
放送日:2014年7月27日
http://bit.ly/1gppun3
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しかし、番組の内容に入る前に、この番組には次の2つの大き
な問題点があることをお知らせする必要があります。
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1.若山教授が依頼した第三者機関による試料の遺伝子解析
結果が違っていたにもかかわらず修正していない
2.NHKはこの番組制作にあたり、小保方氏を取材のため
追いかけ回し、怪我までさせたのに放送したこと
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「1」に関しては、公共放送のNHKとしては信じられない不
祥事であると思います。若山教授は6月16日に第三者機関なら
ぬ放医研の知り合いの研究者に依頼した試料の遺伝子解析結果を
記者会見し、STAP細胞が若山研にはいないはずのマウスから
作製されており、それが論文撤回の根拠であるとし、小保方氏の
捏造を強く印象づけています。
しかし、この遺伝子解析結果に誤りがあったのです。若山教授
はそのことを7月22日にメールやホームページ上で修正してい
ます。このとき番組は既に完成していたと考えられますが、NH
Kはそれに何の修正もせず、27日に放送しています。
ネット上では、若山教授がSTAP細胞が若山研にないマウス
から作られていることを発表するときは記者会見を開き、誤りが
あったことは、メールやホームページの修正で済ます姿勢に非難
が集中したのです。既出の神経内科医の西岡昌紀氏はこれについ
て次のように述べています。
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若山照彦・山梨大学教授が、「第三者機関」に、小保方さんが
STAP細胞作製に使ったマウスの細胞の遺伝子解析を依頼した
結果、若山教授が小保方さんに渡したマウスとは違ふマウスの遺
伝子が検出された、と言ふ報道がなされ、小保方さんがSTAP
細胞を「捏造」したかの様な印象が作り上げられた事は、皆さん
御記憶の通りです。私は、この話はおかしいと思って居ました。
mRNAを使ってDNAのSNPを解析、比較した、と言ふ方法
が変だからです。
そして、昨日(7月4日)、インターネット上で、若山教授が
細胞の遺伝子解析を依頼した「第三者機関」が、若山教授に近い
放医研であった事を知り、「これでは第三者機関とは言へないの
ではないか」とツイッターで疑問を投げかけたばかりです。そう
したら、今朝の朝日新聞を読んで驚きました。若山教授が、自ら
その「遺伝子解析」は間違いだったかも知れないと認めた(!)
と言ふ記事が載って居たからです。こんないい加減な話が有るで
しょうか?(中略)
余りにもいい加減です。そして、余りにも無責任です。小保方
さんが有りもしないSTAP細胞を「捏造」したかの様な印象を
造成する上で、最も強調され、マスコミによって報道されたのは
この「遺伝子解析」でした。ところが、ネイチャー誌の論文撤回
が決まった途端、その「不正」の最大の根拠であった筈の「遺伝
子解析」を「間違いだったかも知れない」と、それを発表した若
山教授自身が認めたのですから。 http://bit.ly/1SaeRQM
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若山教授は、遺伝解析にミスがあったことは7月はじめにはわ
かったはずです。若山教授はおそらくそのことを真っ先にNHK
に連絡を入れていると思います。何しろ若山氏自身が番組に出演
しているのですから。しかし、NHKは何の修正もしないまま番
組を放送しています。考えられないことです。
「2」については、6月12日のEJ第4054号で述べてい
ますが、NHKの取材班が小保方氏を追いかけ回し、転倒させ、
怪我を負わせています。記者に追いかけられ、ホテルのトイレに
逃げ込んだ小保方氏を女性記者がトイレの中に入って取材をしよ
うとしたのです。こんなことは許されることではないはずです。
怪我をさせたことについては、NHKは謝罪はしたものの、番
組では何の謝罪メッセージを載せないまま放送しています。本来
であれば、こういう事故を起こした場合、番組は放送しないのが
公共放送として当然のマナーであるはずです。しかし、それを平
然と放送し、小保方氏はもちろんのこと、笹井氏の名誉を著しく
傷つけているのです。 http://bit.ly/1MMIkPA
それでもこのNHKスペシャルが事実を正しく伝えているので
あれば報道機関としては許されるのですが、明らかに意図的に小
保方氏がSTAP細胞事件の真犯人──ES細胞を盗み出し、そ
れをSTAP細胞と称して発表した研究者であるかのような細工
を施しているのです。明日のEJから、この番組の内容にメスを
入れることにします。 ── [STAP細胞事件/048]
≪画像および関連情報≫
●NHKスペシャル/笹井氏の自殺に影響があったか
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論文の疑義が明らかになってから、笹井氏はスキャンダル
めいた報道も含めて糾弾されてきた。とりわけ7月27日に
放送された「NHKスペシャル調査報告/STAP細胞不正
の深層」は、特に笹井氏とSTAP細胞の研究との関わりつ
いて厳しく取り上げたものだった。
番組は、多くの専門家らに話を聞きながら「研究不正の深
層に何があったのか」に迫った。放送開始から24分経過し
た頃、「エリート科学者/問われる責任」と題されたパート
が始まった。小保方晴子ユニットリーダーは12年4月から
英ネイチャー、米セル、米サイエンスと名だたる科学雑誌に
STAP細胞論文を投稿したが、「全体的にプレゼンテーシ
ョンのレベルが低い」「ES細胞が混ざっているのではない
か」などと専門家に指摘され、掲載されなかった。ところが
12年12月に笹井氏が論文作成に加わってから事態が一変
した。小保方氏に画像やグラフの作成を次々と指示し、4月
に投稿した論文から40近くも増やした。13年3月にネイ
チャーに投稿した論文には、編集部から「審査した専門家も
編集部も大きな可能性を感じています。いくつかの問題に答
えられれば掲載を検討します」との連絡があったという。番
組では小保方氏と笹井氏がやり取りしたメールの内容まで紹
介していた。笹井氏からは「小保方さん、本日なのですが、
東京は雪で、寒々しております」「小保方さんとこうして論
文準備が出来るのを、とても嬉しく楽しく思っており、感謝
しています」といったメールが送られていたようだ。
http://bit.ly/1ARWGcw
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