【 強制労働の事実の存在確認と世界遺産登録 】
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2015年7月12日 星の金貨プロジェクト
いくつかの世界遺産施設では1940年代に多数の朝鮮(韓国)人が過酷な条件の下で強制労働に従事していた
強制労働に従事させられた人々の苦しみを誤りなく歴史に記録し、ひとり一人の命の重さについて真摯に受け止めるべき
ジャスティン・マッカリー / ガーディアン 7月6日
日本政府は明治時代の23の産業施設についてユネスコに世界遺産登録を申請していましたが、このうちの数か所においては1910年に日本に併合された朝鮮半島から強制徴用された人々に過酷な労働を強いたことを日本が認めることで韓国の了解を取りつけ、7月4日に登録が認められました。
炭鉱、造船所を含む明治時代(1868‐1912年)の23カ所の産業施設は、日本が封建社会を脱し、近代社会を建設し経済的成功を手にする原動力となったとされています。
しかし韓国政府は、日本が朝鮮半島を植民地支配していた1910年〜45年に約60,000人の朝鮮人が、炭鉱であった軍艦島(長崎県)を始めとする7か所の施設で強制労働に従事させられていたという歴史的事実を明確に認めない限り、世界遺産登録に反対するとの立場を取っていました。
ドイツのボンで開催されていた国連のユネスコ委員会の21人のメンバーは、日韓両国がさらなる交渉を行うため決定を8日まで24時間先延ばししました。
そして日本が強制労働の事実が存在したことを確認することで合意に達しました。
日本は、いくつかの施設では1940年代に朝鮮半島から多数の朝鮮(韓国)人が強制的に徴用され、過酷な条件の下で働かされていた事実を、周知させるための手段を講じる用意がある。」
ユネスコへの登録申請を担当する日本の代表団は声明の中でこう述べていました。
日本側は当初、これらの施設が完成し稼働を開始したのはすべて、外国人を強制労働に従事させた1910年以前の事であると主張し、韓国側の圧力に抵抗していました。
韓国側は数カ月間続いてきた交渉が合意に達したことを歓迎していますが、日本国内の政治家はこの重要な『譲歩』について、努めて軽く扱おうとしました。
「1940年代に多数の朝鮮人がその意思に反して徴用され、過酷な条件の下で強制労働に従事させられたという歴史的事実に日本政府が今回初めて言及した。」
韓国外務省は声明の中でこのように述べました。
「この問題が数か月に及ぶ両国の対話によってスムースに決着したことが、以後の日韓関係の一層の発展に貢献することを期待する。」
一方日本政府側は、今回の合意が1965年に両国が正式に国交を正常化させた際、韓国に8億ドルの賠償金を支払う事で、日本のすべての賠償義務が完了したとした二国間の合意を取り下げることを意味するものではないとしています。
「朝鮮人の強制労働問題に関する政府の立場に変更はない。」
菅官房長官は記者団にこう語りました。
地元の支持者からは今回の登録に喜びの声が挙がりました。
地元の観光事業に貢献するとともに、施設の維持整備のために資金が流入し、地域経済を潤すことになるからです。
「日本の産業発展の原動力になった我々の産業遺産の価値が、世界的に認められました。」
北橋健治北九州市長は、数千人の朝鮮人が強制労働させられた八幡製鉄所の登録について、こう述べました。
「この喜びをこの北九州市の市民と、日本全国の人々と一緒に祝いたいと思います。」
今回の日本の世界遺産登録に対する最大の反発は、中国が明らかにしました。
「日本は(第二次世界大戦前戦中の)強制労働を行った問題に関し、すべての事実について充分な検証報告を未だに行っていません。」
中国のユネスコ大使がこう語ったと、国営の新華社通信が伝えました。
同大使は日本に対し、次のように求めました。
「強制労働に従事させられた人々の苦しみを誤りなく歴史に記録し、ひとり一人それぞれの人々の命の重さについて真摯に受け止めるべきである。」
http://www.theguardian.com/world/2015/jul/06/japan-sites-get-world-heritage-status-after-forced-labour-acknowledgement
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私は日本の『誤った国策』によって命を落とした人々については、日本人も韓国(朝鮮)人も中国人もベトナム人もフィリピン人もインドシナ半島の人びとも南太平洋諸島の人びとも、分け隔てなく追悼されるべきだと思っています。
それが朝鮮人強制労働者については、『連中は勝手にやって来て、勝手に死んだんだ!』と放言する人間がいることについては、日本人としてどうのこうのというよりも、人間としてどうなのだと思います。
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