「ついに政権側が「国民の理解が十分得られなくてもOK」だと言い始めた:山崎 雅弘氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/17777.html
2015/7/6 晴耕雨読
https://twitter.com/mas__yamazaki
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自民党の高村正彦副総裁は4日夜のNHK番組で、集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案について、国民の理解が十分得られなくても採決に踏み切る考えを示唆した(共同)http://bit.ly/1fcAzHQ
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ついに政権側が「国民の理解が十分得られなくてもOK」だと言い始めた。
首相と自民党が安保法制で今やっているのは、安保法制だけの問題ではなく「今後はすべて、こういうやり方で物事を決めていく」という意思表示に他ならない。
憲法学者のほとんどが「憲法違反だ」と指摘しても、国民が理解も同意もしなくても、概念操作で形式を取り繕い、手下に恫喝させて異論を封じる。
自民党は4日夜、TBSの報道内容が公平さを欠いているとして、党幹部に対する取材や幹部の番組出演を当面、拒否すると発表(共同、2013年7月5日)http://bit.ly/1RcyYm4
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「報道内容に問題があったとしている」
「参院選の選挙期間中に報道機関の取材を拒否するのは異例」
安倍首相が安保法制の「丁寧な説明」のため雑誌に…でも選んだのは「WiLL」(リテラ)http://bit.ly/1JOrwH9
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「説明するまでもないが『WiLL』は侵略戦争肯定や従軍慰安婦否定など歴史修正主義的主張だけでなく、ヘイトスピーチさながらの嫌韓・反中記事を掲載してきた」
首相が『Will』誌のインタビューを受けたのは、安保法制の違憲性指摘の嵐を浴びて政権が劣勢にあった6月15日。
同誌編集長の花田紀凱氏は、首相周辺のメディアへの恫喝圧力事件では、懇意の百田尚樹氏を「言論の自由」という詭弁で全面擁護していた。
『WiLL』誌の編集長と常連執筆者は「安倍サークル」のメンバーで、読者も首相を支持する「安倍シンパ」であれば、最初から「反対」も「疑問」も無いのだから説明する必要もない。
「国民にしっかりと丁寧に説明する」と言う首相は、厳しい反論を浴びない「サークル内メディア」でしか説明をしない。
>TOKYO DEMOCRACY CREW 安倍、5夜連続でニコ生に出演だとよ。国会審議の真っ只中だよね?TVではなく、ニコ生に総理大臣が出ずっぱりって象徴的だよね。#戦争法案 について説明するらしい。そりゃ川上量生も政府批判しないわな。#自民感じ悪いよね
安保関連法案:山口の高校授業で模擬投票…県教委は問題視(毎日)http://bit.ly/1GWv5H0
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「模擬投票は先月24日に2年生の『現代社会』の授業(45分間)であった。生徒たちは同22日の授業(同)で、教諭が配布した日経新聞と朝日新聞の記事を参考に政府与党の見解や野党の主張、憲法学者の意見などを学習。翌日までに各自が自宅学習を行い、集団的自衛権について『どんな時に行使するのか』『他国の領域で行使する可能性は』『違憲か合憲か』などの論点を、B4判の資料にまとめて同24日の授業に臨んだ」
「同24日は生徒たちは4人ずつ8グループに分かれて議論し、それぞれ法案への賛否を明らかにした。2グループは『自衛隊の活動範囲を広げないと米国を助けられず、友好関係にひびが入る』などと賛成を表明し、残りの6グループは『戦争に巻き込まれる可能性がある』『集団的自衛権の定義があいまいだ』などの理由で反対と主張。法案の賛否ではなく、どのグループの意見が最も説得力があったかを問う模擬投票を実施した」
「その結果、『他国を守るのであれば、非戦闘地域での食料供給や治療(医療)でも貢献できる。自衛隊が戦争に巻き込まれてからでは遅い』と反対を訴えたグループが最多の11票を獲得した」
手法として全然問題ないと思う。
生徒たちが自分の頭で考えて、仲間と意見を交わし合って議論して、その後で「どのグループの意見が一番説得力があったか」を生徒に判断させるというのは、民主主義のプロセスとして全く問題無い。
選挙権引き下げに伴い、必要かつ有効な「思考と判断の訓練」とも言える。
それを、山口県の浅原司県教育長は全く尊重せず、逆に「問題視」「配慮が不足していた」「指導が不十分だった」と全否定する。
生徒や教師が萎縮することを狙う「威圧」を、教育長が行う。
「政治問題に意思表示しない」あるいは「政治問題に個人としての考えを持たない」のが「政治的中立」であるかのような錯覚を教えている。