「こうやって米国から梯子を外されるわけだ。集団的自衛権も、そうならない保証などない」
http://sun.ap.teacup.com/souun/17702.html
2015/6/26 晴耕雨読
masanorinaito氏のツイートより。https://twitter.com/masanorinaito
>NHK国際部 アメリカのオバマ大統領は、過激派組織IS=イスラミックステートによる人質事件を受けて、政府としての対応策を見直し、これまで罪に問うとしてきた家族による身代金の支払いを、今後は容認すると発表しました。 #アメリカ #人質 #IS http://nhk.jp/N4Jv4FRL
何をか言わんや ひどい話だ。
こうやって米国から梯子を外されるわけだ。
集団的自衛権も、そうならない保証などない
私は国家主義が好きではない。
だが、安保法制を進めようという政権が、つい数か月前に起きた邦人人質事件では救出を最優先の課題としなかったではないか。
外務省が危険地域に渡航しないよう指示したことは正しい。
しかし、命の危険にさらされたら、選り好みをせず救出に最大の努力を払うのは国家の責任
現場にいる大使館員たちにしてみれば「だから行くなと言ったじゃないか」と言いたいのは理解できる。
しかし、政権を預かる総理はあらゆる方法を使って人質を救出すべきであった。
集団的自衛権においては国家の存立危機だのと国家主義を振りかざしておきながら国民を犠牲にするなどもってのほかである
原発事故の被害を受けている人びと、辺野古移設に限らず米軍基地の存在によって苦痛を強いられてきた国民についても、同じことである。
国家を大事、国民の安全が大事と言いながら言行不一致も甚だしい。
ヨーロッパに滞在しながら思い知らされるのは、自国の安全保障のためと言いつつ、国民の苦痛や悲劇に、ここまで無神経な政権というのは日本ぐらいだろうということ。
隣の芝生は青いと言っているのではない。
ここまで法の支配と民主主義の根幹をないがしろにしている政権は稀有だと言っているのである
安倍政権は、憲法論争で旗色が悪くなると、安全保障論や国際政治の専門家たちに援護射撃を期待するはずである。
こちらは御用学者には事欠かない。
だが、彼らは世界の各地域の現実を必ずしも把握していない。
集団的自衛権を安全保障論から論じれば否定できないと言うだろう。
だが、どこで、何をすることが理に適うのかは、各地域の専門家でないとわからない。
地域研究者にも御用学者になりたくてうずうずしているのがいることは承知しているが、そういう連中は地域をみているつもりで人間を見ていない
米国政府が人質になった自国民が身代金を支払うことを認めた。
邦人人質事件の時、米国政府からも身代金を支払わないようにと要請した。
なんだこれは?
あの時、トルコ政府に難民支援の名目で(どうせ払うことになっていたのだから)身代金相当額を渡していれば、人質は助かったかもしれない
テロ組織に資金提供しないのは鉄則だが、それは日本政府が直接ISに身代金交渉をしないということであって、安倍総理自身がカイロ演説で述べたように「ISILと闘う周辺諸国に2億ドル」提供するのであれば、トルコに渡して解放交渉をまかせればよかったのである。
こういう政権に、集団的自衛権を認めさせても、結局は、米国の尻ぬぐいをさせられるだけである。
1月の邦人人質事件のとき、テレビ番組で顔を合わせた政府寄りの評論家は、話が集団的自衛権に流れようとすると、激しく抵抗して、人質事件と安全保障問題をいっしょくたにするなと主張していた。
彼らは知っていたんでしょうね。
その直後に、安保法制でどういう議論になるかを。
今の日本には、世界的視野で「公正」とは何かをふまえて政策を立案・実行する政党が必要である。