大幅に増えたロシア国際経済フォーラム参加国
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2015年06月19日 NEVADAブログ
18日からロシアのサンクトペテルブルグにて開催されます【ロシア国際経済フォーラム】に114ケ国が参加すると発表されており、今までの参加国である62ケ国の2倍近い数に膨れ上がっています。
一般的には『ロシア制裁強化』と言われますが今やサミットにもロシアは呼ばれており、ロシア制裁は形骸化していると言えますが、今回の参加国をみれば、形骸化どころか、もはや意味のない制裁となっており、アメリカの面子をたてるためだけの制裁となっているような事態になっています。
そしてそのアメリカの怒りを買いそうな参加者がいます。
ムハンマドサウジアラビア副皇太子です。
国防大臣であるムハンマド副皇太子が、経済フォーラムに参加して、プーチン大統領と会談することになっており、この会談でもしロシア製の戦闘機や武器をサウジアラビアが購入するとの発表があればアメリカとサウジアラビアとの関係は途切れたとみるべきであり、外交筋は注目しています。
先般のサウジアラビア国王のアメリカ公式訪問キャンセルもあり、アメリカとサウジアラビアとの関係は冷えきっているからです。
またこのロシアフォーラムにはギリシャのチプラス首相も参加することになっていますが18日からEUでギリシャ破綻問題を議論する最中にギリシャの最高幹部がギリシャを不在にしていることにIMFのラガルド専務理事は怒り心頭となっており、『今月末までに返済をしないとデフォルトと見なす』とかなり強い口調で怒っています。
またEUではヨーロッパ中のATMでギリシャ人が預金を引き出せないようにする準備が進められているとされており、同時に、ギリシャを旅行中のヨーロッパ人もギリシャ国内のATMが使えなくなる可能性もあり、その対策も検討されているようです。
またギリシャは天然ガスをロシアからすでに80%近く調達しており、ギリシャ破綻となりましても、特に問題は発生しませんが医薬品などは不足すると見られており、ヨーロッパが人道支援せざるを得ないと見られています。
即ち、ロシアとギリシャが密接な関係を構築しており、ギリシャがデフォルトしましても、ギリシャは殆ど困らない事態になっていると言えますが、反対にヨーロッパ(ECB)は所有するギリシャ国債が償還されない場合、納税者の負担となりますし人道支援もやらなくてはならない、(NATOの)地中海の拠点を失う等々デメリットの方が多く、ギリギリの決断を迫られていると言えます。
昔から付き合いがありますロシア外交官が述べていました『ロシア帝国構築』が着実に進んでいると言えますし、ロシア・中国・インドの領土を赤く塗れば、世界地図がどうなるか?
それにロシア衛星国をピンク色に塗れば、世界地図の半分以上が赤とピンクになります。
ロシア帝国構築が日に日に進んでおり、アメリカの凋落が進みますが、その裏でアメリカとロシアが手を繋いでいるとしたら?
世界の外交は複雑であり、表面と裏面の両方をみる必要があります。