「大成建設が放射性物質紛失=盛り土測定の金属棒−大阪」 (時事ドットコム 2015/6/2)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201506/2015060200624&g=eco
原子力規制庁は2日、大手ゼネコンの大成建設が大阪府茨木市の作業所で、放射性物質が装着されたステンレス製の棒を紛失したと発表した。棒にはガンマ線を出すコバルト60と中性子線を出すカリフォルニウム252が含まれており、1メートル離れた場所での放射線量は毎時2.44マイクロシーベルトという。
規制庁によると、大成建設は5月26日にステンレス製の棒がなくなっていることを把握。1週間たっても見つからなかったため、2日になって同庁に連絡した。
棒は道路工事などで盛り土の密度を測定する際に使われていた。長さ約37センチで、コバルト60が259万ベクレル、カリフォルニウム252が111万ベクレル含まれている。(2015/06/02-15:37)
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こちらに写真があります。
「大成建設が大阪府茨木市で コバルト60 259万ベクレル、カリフォルニウム252
111万ベクレルの線源棒紛失!」 (ブログ風の谷 2015/6/2)
http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/42a9aab2436022cd454b7482c09774c1
製造から33ヶ月を経過し減衰していることから毎時約1.5マイクロシーベルト以下で、
1年間その場所にいても放射線障害のおそれはないということですが、
これは1メートル離れた場合であって、100分の1の1センチの距離では1万倍となり、
ポケットなどに入れれば大量に被ばくし極めて危険です。
大成建設は線源の管理がずさんで、昨年末にも、下請け会社が千葉でコバルト60の線源棒を紛失しており、
未だに見つかっていません。
「千葉市若葉区の造成工事現場の事務所で線源棒が行方不明。コバルト60が259万ベクレル!」
(ブログ風の谷 2014/12/27)
http://blog.goo.ne.jp/flyhigh_2012/e/4f15731a084c205b45cc1fc5217f029e
一般市民は線源には全くなじみがありませんから、拾って家に持って帰る人もおり、
大量被ばく・死亡事故が世界中で起きています。
日本では、1971年に千葉市の造船所で起きたイリジウム192線源による被ばく事故が有名です。
作業員が拾ってズボンのベルトにはさんでに持って帰り、下宿に遊びに来た友人とともに大量に被ばく、
死者は出なかったものの、この作業員は22年後に指を2本切除しなければならなくなりました。
「千葉市におけるイリジウムによる放射線被ばく事故」 (ATOMICA)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-03-02-11
(閲覧注意!!)
図2:臀部に見られた放射線による潰瘍(急性症状)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09030211/04.gif
図3:被ばく22年後に見られた指の拘縮と骨の萎縮
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09030211/05.gif
この4月、東京・池袋の公園で起きた放射能騒ぎも、不法投棄された線源が原因だったということです。
こんな危険な代物を紛失・投棄されては、とても安心して暮らすことができません。
線源の管理が極めてずさんであり、政府は管理の強化をすべきでしょう。
マスコミが積極的に報道しないのも問題です。
大スポンサーである大成建設に遠慮してか、今回の事件も二、三のメディアが小さく報じただけ。
本来なら、写真つきで、見つけたら触れずにすぐ通報するよう注意を促すべきでしょう。
危険なのは線源だけではありません。
福島第一原発から10キロ以上離れたところで高線量の破片が見つかりましたが、
汚染拡大の防止措置を全く取っていませんから、ガレキと一緒にどこへも運ばれていく可能性があります。
残念ながら、今や我々の身の回りには危険がいっぱいです。
出所不明のもの、とくに金属製の部品を見つけたら、決して触れたり持って帰ったりしないこと。
とくに子どもは何でも拾って遊びに使うので、よく言い聞かせることが必要です。