香港メディアの鳳凰網は16日、インドのモディ首相が訪中したことと合わせ、インドと中国の人口構造から見た国家の将来性について論じる記事を掲載、「中国の時代は始まる前に幕を下ろそうとしている」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
中国経済の「全盛期」・・・始まる前に閉幕?=香港メディア
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サーチナ 5月25日(月)6時7分配信
香港メディアの鳳凰網は16日、インドのモディ首相が訪中したことと合わせ、インドと中国の人口構造から見た国家の将来性について論じる記事を掲載、「中国の時代は始まる前に幕を下ろそうとしている」と論じた。
記事は、中国が世界でもっとも人口の多い国であり、インドが中国に次いで2位の人口大国であることを伝え、ともに「古くから文明の発達した国同士でもある」と指摘。さらに、2000年以上にわたって中国の経済発展および科学技術はインドを上回っていたとし、19世紀より前の中国とインドを比較した場合、中国の1人あたりの国内総生産(GDP)はすっとインドを上回っていたと主張した。
続けて、中国は19世紀なかごろに戦争や内政の不安定化に見舞われたと伝え、国としての発展は植民地となっていたインドに遅れることになったと伝える一方、中国は改革開放を機に著しい成長を遂げたと主張。2014年における中国のGDPはインドの約5倍に達したと伝え、社会の発展水準においてもインドを10年から30年分は上回っていると論じた。
一方で記事は、中国とインドの経済発展の速度が逆転してしまったと報じ、15年3月にアジア開発銀行(ADB)が発表した報告書を引用し、15−16年度のインドの経済成長率は7.8%に達し、初めて中国を抜く見通しと紹介。さらに国際通貨基金(IMF)による予測でも15年のインドの経済成長率は7.5%に達する見通しだと伝え、中国の7%前後を上回る見込みと論じた。
さらに、インドは人口構造が「極めて自然」であり、中国のように男性が極端に多い歪んだ構造ではないと指摘したほか、インドは中国に比べて「若い人口がはるかに多い」と指摘。14年における0−14歳の人口比率はインドが28.5%、中国は16.5%にとどまったとしたほか、65歳以上の人口はインドが5.8%、中国は10.1%と伝え、「中国はインドより速く高齢化が進む」と指摘。
続けて記事は、中国の先天的な優位性は「巨大な人口」であり、人口のボリュームを背景に飛躍的な成長を実現したと伝え、「中国が世界の20%の人口を維持できれば市場規模や人材の豊富さを基礎として発展を続けられる」とする一方、中国の低出生率は中国の発展を抑制する要素となると伝え、「中国の時代は始まる前に幕を下ろそうとしている」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)