2015-03-29 古賀茂明が古舘伊知郎と安倍政権・テレ朝上層部との妥協を告発
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20150329/1427600060
例によって2日後の遅い反応だが、金曜日(27日)の報棄て(テレビ朝日「報道ステーション」)における古賀茂明の発言は、私も見ていた。
『報道ステーション』で古賀茂明が「官邸の圧力で降板」の内情暴露! 古舘が大慌て|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見
http://lite-ra.com/2015/03/post-980.html
何度も書くけれども、私は古賀茂明も古舘伊知郎も、「報道ステーション」という番組も基本的に買っていない。古賀はすさまじい新自由主義者だ。「脱原発派の脱官僚」として飯田哲也が大々的に古賀を持ち上げていた2011年、私は古賀が書いた本に、2006〜07年の第1次安倍内閣で安倍晋三がやろうとした「公務員改革」をヨイショした文章が書かれているのを立ち読みで知った瞬間に本を閉じ、「古賀茂明とはやはりその程度の人間か」と見切ったのだった。
また、古舘伊知郎にいたっては、2005年の郵政総選挙であからさまに小泉純一郎を応援した。あの時には、コメンテーターだった当時朝日新聞編集委員の加藤千洋までもが「小泉さんの夢を叶えてあげたいですね」とほざくなど、当時の異様な流れに流されるにとどまらず積極的に竿を差していた。古舘も加藤千洋もダメな奴らだと思ったものだ。
古賀茂明には、かつて安倍晋三を肯定的に評価した責任を問い質したいところではあるが、それでも昨今の "I am not ABE." の発言には共感も評価もできる。番組に対する批判と古舘との口論のために詳しくは古賀の口から語られなかったフリップに書いてあった論点も的確だった。安倍政権の政策の柱である原発輸出や再稼働、軍需産業への傾斜による景気回復と明治政府張りの「富国強兵」などは、もっと論じられなければならない問題だ。特に後者に関して、仕事で工業技術とのかかわりを持つ人間である私が日々気になっているのは、安倍政権の経済政策によって景気が回復してきたとは世間では言うけれど、2008〜09年のリーマンショックを皮切りにした世界金融危機や2011年の東日本大震災・東電原発事故などの時期を経て弱体化した日本の弱電業界は勢いを落としたままいっこうに復活しておらず、以前から好調の自動車業界はともかく、重厚長大産業の復権ばかりが目につくことだ。日本の第2次産業は、ずいぶん危険な方向へとその構造を変えつつあることを日々痛感している。
そんな状況下で、安倍晋三とその政権は、古賀茂明や民主党の右派政治家など、かつて安倍のシンパだった人たちまで敵に回して暴走を続けているが、安倍政権はこうして支配層内部では敵を増やしているのに、民心が安倍晋三とその政権から離れる兆しはいっこうに見えないのだ*1。それは人々が民主党に絶望した結果の消極的な支持かもしれないが、「民主党はやっぱりダメだったから安倍さんを支持しておくか」などと安易な気持ちで安倍政権を容認し続けていると、安全保障も人権も(=日本国憲法も)、いやそれどころか日本の産業もめちゃくちゃになってしまうぞ、こんな政権は一刻も早く止めなければならない、そう私は絶叫したいのである。最近は躁状態の時には絶叫するし、鬱になると絶望的な記事を書くという繰り返しになっていて、われながら全く不健康な状態だと思う。
で、古舘伊知郎についてだが、古舘がやはり安倍政権やテレビ朝日の上層部と妥協していたことを古賀茂明が暴露した形だ。古賀外しには「古舘プロダクションの佐藤会長」とかいう人間が一枚噛んでいることを古賀は暴露した。古賀の暴露ぶりは、テレビで見ていてみっともなさを感じるパフォーマンスではあったが、それでも古舘が予想通り基本的に「裏切りの体質」を持つ信用できない人間であることを視聴者に示した意義は大きい。但し古賀の暴露に私は全く驚かなかった。古舘ならさもありなんの生態だな、としか思わなかったのである。
前々からの私の持論だが、古舘伊知郎と日刊ゲンダイにだけは絶対に気を許してはならない。彼らは最後の最後には必ず裏切ることを肝に銘じておくべきだ。
*1:むしろ、安倍晋三は自分の政権が支持されているから安心して古賀茂明や民主党右派議員を敵に回しているようにも感じられる。
http://www.asyura2.com/15/senkyo182/msg/326.html