富士通、川崎工場に製品開発棟 800億円投資、技術者集結
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ30I3A_Q5A330C1TJ2000/
富士通は川崎工場(川崎市)に約800億円を投じて製品開発棟を建設すると30日発表した。2018年12月に利用を始め、既存の製品開発棟と合わせて、技術者1万2000人を集結する。サーバーやパソコン、スマートフォン(スマホ)などの同社製品全般とソフトウエアの開発を集約した一大拠点とする。
新棟は地上12階、地下1階で、延べ床面積12万平方メートルで3月10日に着工した。川崎工場内の複数の建屋や周辺地域のオフィスに分散していた技術者約7000人が入る。
川崎工場は富士通創業の3年後の1938年に移転した場所で、現在も製品開発の拠点として利用している。新棟には製品開発を手掛ける技術者の執務スペースや各種の実験設備を設ける。多様な製品やサービスの技術者が集い交流を深めることで、多様な分野にまたがる商品や新たな発想が求められる商品の開発につなげる。
投資額は790億9900万円。18年度にかけて負担する。神奈川県の産業集積支援事業の認定を受けて、不動産の税率が2分の1になる優遇措置を活用する。
既存の開発棟は建築後50年を超える建物を改装しながら利用してきたため、老朽化や耐震対策の不備が問題になっていた。当初は13年度後半に着工する予定だったが、入札の不調で計画がずれ込んでいた。