http://blogs.yahoo.co.jp/nx3262p0yz057j/12937812.html
★「競争的資金の獲得については、研究室全てがライバルなんだよ。ライバルの研究室は、STAPが捏造であるように願っている。」
★「STAPが捏造であることを願っている研究者が、STAPが捏造であるという結論を出すのは、その意味じゃあ当たり前だよな。「調査報告」そのものを調査する機関なんてない。だから、彼らの言いたい放題だしね。」
★以上、その通りと思う。
★紹介記事の締めの言葉「「調査報告」そのものを調査する機関なんてない」は、今回のSTAP細胞騒動の本質を言い当てている。
★利益相反の団体、研究者が数多く不正捏造調査に参加しているし、いち早く騒動から逃れて栄転に成功した人(組織)もいるし、騒動とは無関係の私信をイエローメディアに漏らす人もいた。
★「STAPが捏造であることを願っている研究者が、STAPが捏造であるという結論を出すのは、その意味じゃあ当たり前だよな」。本当にその通りだ。
(南青山)
野依さんは、メディアを通して得られる印象とはかなり異なるんじゃないかと思う。実際は根っからのネアカで陽気な人。基本関西人だな。講義中は雑談をよくしていて、講義はよくわかんなかったけど雑談の方はよく覚えている(困ったもんだ)。
で、あるとき野依さんは次のような話をしていた。大学研究というのは「基礎」「純粋」「応用」「瑣末」の4種類に分類されるそうだ。「基礎」の対義語が「瑣末」。「純粋」の対義語が「応用」。
で、まず「純粋に基礎をやっている人」‥‥これはこれで価値がある。益川・小林さんの素粒子論なんてそうだろうな。次に「応用で瑣末なことをやっている人」‥‥これはノーベル賞はとれないけれども応用ってのはどんな瑣末なことでも何かの役に立つ。で、野依さんがいうには「私は基礎的研究でしかも応用を目指してます」と。‥‥ここまではいいんだけれども、次にこういった。「でも、大部分の大学研究は純粋に瑣末なことやってます」。
‥‥そうかもしれないけど、それをいうのはヤバイと思います。
実際、iPSだのLEDだの、あんな大ヒットに恵まれるのは天佑でもないかぎり無理なわけで。99.9%は、純粋に瑣末なことやって、特定の科学の分野の小さなコミュニティーの中で発表しあっている。そういう「なあなあ的」ぬるま湯体質ってのがあったわけだ。
しかし、STAP問題の調査報告のとき、桂委員長がこんなこと言っていた。「いま生命科学の研究室は競争的資金をとってこれないと生き延びることができない」‥‥。つまり、競争的資金の制度ができてから、研究内容はわりと厳しく査定されてきているらしい。これはもちろん、STAP事件を意識した発言なのだけれども、同じことは他の研究室でも言えるわけで。
競争的資金を得ることができなければ生き延びることができないのであれば、実績を上げる必要に迫られるわけで、よりインパクトファクターの高い科学誌に採用される必要にも迫られる。一流の科学誌に掲載されるためには体裁よく綺麗なデータを出さなければならないのだけれども、ご承知のように、思ったとおりの綺麗なデータなんて、そうそう出るもんじゃあない。そこで、データを改竄する誘惑にかられる。
そこで、論文捏造事件がうじゃうじゃ出てくる。あたくしがちょっと調べただけでも10個くらいあったが、もっとよく調べればもっとあるみたい。おそらく氷山の一角だろう。
じっさい、分子生物学会の運営するサイトの投稿欄で、東北大、東大、東京医歯大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大など、84本の論文について、捏造疑惑の告発があり、話題になっている。
この問題、どこまで広がるか知らないが、(というより、本人たちは広がらないように必死になっているだろうけど)、少なくともSTAP事件は、世間が思っているほど特殊な事件じゃないってことになる。
さらに言えば、これはSTAP問題の調査そのものについても言えるんだな。
競争的資金の獲得については、研究室全てがライバルなんだよ。ライバルの研究室は、STAPが捏造であるように願っている。STAPが捏造であることを願っている研究者が、STAPが捏造であるという結論を出すのは、その意味じゃあ当たり前だよな。「調査報告」そのものを調査する機関なんてない。だから、彼らの言いたい放題だしね。
http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/753.html