イスラム国「外国人系」主導か=後藤さん、ヨルダン軍パイロット「殺害」
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【カイロ時事】イラクとシリアで活動する過激組織「イスラム国」を名乗るグループが後藤健二さん(47)やヨルダン軍パイロットのモアズ・カサスベ中尉(26)とみられる男性を殺害した事件は、イスラム国の内部にいる外国人主体の勢力が主導したという見方が浮上している。この勢力は特に過激とされる。
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イスラム国は1月27日、後藤さんとサジダ・リシャウィ死刑囚の「1対1の交換」を求める声明を出した。アラブ紙報道や現地情勢に詳しいアナリストによると、それ以降、ヨルダン政府は同じく人質となっていたカサスベ中尉の生存確認を求めつつ、要求を受け入れる可能性を模索した。
ただ、ヨルダン政府はイスラム国との直接のパイプがなく、イラク西部アンバル州を拠点とするイスラム教スンニ派の有力部族ドレイミ族の協力を得ようと試みた。ドレイミ族には「ヨルダン王室に近い勢力もいれば、イスラム国に共鳴する過激派もいる」(ヨルダンのジャーナリスト、アドナン・バリア氏)ため、白羽の矢が立った。
イスラム国指導者のバグダディ容疑者の周辺にはドレイミ族出身者が多い。リシャウィ死刑囚もドレイミ族で、イスラム国内のイラク出身者には、死刑囚奪還を求める勢力が少なからず存在した。
一方、実際に後藤さんを拘束していた集団は、男性殺害時の映像にも登場した覆面男「ジョン」など、主にシリアで活動する外国人が主体とみられている。ドレイミ族とは距離があり、捕虜交換への関心が薄い一方、米軍主導の有志連合の一翼を担っていたヨルダン軍のカサスベ中尉への敵意はとりわけ強かったとされる。
米戦略安全保障情報会社ソウファングループは「交換を求めるイラク生まれの指導部と、パイロットの『処刑』を望むサウジアラビアなどの出身者のグループの間で緊張があった」と分析している。こうした状況から、殺害はジョンを含むシリアの外国人系主導で行われた可能性が濃厚だ。(2015/02/04-14:25)
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