円全面安、対ドルで08年1月来安値−日銀追加緩和で売り加速
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NEA5CU6KLVRP01.html
2014/10/31 14:38 JST
10月31日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では、午後の取引で円が主要16通貨に対して全面安。対ドルでは1ドル=110円台で、2008年1月以来の安値を付けている。日本銀行がこの日の金融政策決定会合で、長期国債や指数連動型上場投資信託(ETF)などの買い入れ拡大を決めたことを受けて、円売りが活発化している。
ドル・円相場は一時110円69銭までドル高・円安が進行。午後2時36分現在は110円62銭付近で取引されている。
ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の村田雅志通貨ストラテジストは、日銀の決定について、タイミングとして現状維持が大方の予想だっただけに、「サプライズ効果が働いた」と指摘。その上で、ETFの増額で、日経平均株価が上がりやすいとし、「これは単純にドル・円の上昇ファクターになる」としている。
日銀は31日の金融政策決定会合で、追加緩和に踏み切ることを5対4で決めた。長期国債の買い入れを「保有残高が年間約80兆円に相当するペース」に増やすほか、ETFと不動産投資信託(J−REIT)の買い入れを「それぞれ年間約3兆円、年間約900億円に相当するペース」に拡大する。
ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト32人を対象に20−27日に行った調査では、今回の会合で追加緩和に踏み切ると予想したのは3人にとどまっていた。