・フランス、イスラム国に初の空爆―イラク北東部で補給所を破壊/WSJ
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10656493786288173419804580164983143840418
【パリ】フランスは19日、イラクでイスラム教過激派組織「イスラム国」に対する初の空爆を実施した。
オランド大統領は大統領府のエリゼ宮でテレビ演説を行い、アラブ首長国連邦(UEA)内の基地を飛び立った複数の戦闘機がイラク北東部にあるイスラム国の補給所を攻撃、破壊したと述べた。
大統領は、イスラム国を弱体化させ、イラク当局を支援するために、「今後数日間に他の作戦が実行される」と述べた。
イスラム国への対応をめぐっては今週、26カ国が「必要なあらゆる措置」をとってイスラム国との戦いを支援することで合意した。米国は幅広い軍事連合を構築しようとしているが、今のところ、軍事行動への参加を表明しているのはフランスだけだ。
米国のオバマ大統領は18日、「フランスと米国の兵士が両国共通の安全や価値観のために再び協力することをうれしく思う」と述べ、フランスの決定を歓迎した。
しかし、オランド大統領はシリア国内にあるイスラム国の拠点は攻撃しないと述べ、シリアへの空爆を決定した米国とは一線を画した。
米国はシリアが主戦場になるとみているが、オランド大統領は内戦が激化したシリアでは、軍事介入の明確な法的根拠を示せる合法的な政府が存在しないとの見解を示している。
・フランス「イスラム国」を空爆 イラクで「武器庫破壊」/朝日新聞(パリ=青田秀樹 2014年9月20日)
http://www.asahi.com/articles/ASG9M7563G9MUHBI02X.html
フランス政府は19日、イラクとシリアで勢力を広げる過激派組織「イスラム国」への空爆に踏み切った。大統領府が発表した。まずは武器や装備品などの倉庫を攻撃したという。米軍と足並みをそろえた対テロの実力行使で、近く次の作戦に移るという。
大統領府によると、ラファール戦闘機がこの日朝、イラク北東部を爆撃し、「(武器庫などの)標的を完全に破壊した」としている。AFP通信によると、レーザー誘導弾を備えた2機が給油機などと編隊を組み、イラク北部のモスル方面へと展開したという。過激派組織の側に人的被害が出たかどうかなどは明らかになっていない。
「イスラム国」には欧米の若者らも加わっており、帰国してテロに及ぶ懸念は深い。オランド大統領はこの日、空爆の成功をたたえるとともに、「テロは中東だけにあるものではない。我々の脅威でもある」とあらためて強調し、空爆はフランスを守るためでもあると位置づけた。