【ロンドン時事】14日投票のスウェーデン総選挙(一院制、定数349)は、15日未明(日本時間同日午前)までに開票がほぼ全て終了し、社会民主労働党(社民党)など野党の左派連合が最大勢力となった。ただ、過半数には届かず、社民党を中心とする少数与党政権が誕生する見込み。
ストックホルムからの報道によると、各派の得票率は野党連合が43.7%、ラインフェルト首相率いる穏健党など中道右派の与党連合が39.3%。2006年から続く長期政権への飽きに加え、失業率が高止まりするなど生活面で目立った改善が見られないことへの有権者の不満が、「ラインフェルト離れ」を促したとみられる。
今後は社民党が中心となり、野党連合内の少数政党と連立を模索する見込みだ。元溶接工で12年の党首就任まで労組代表だったロベーン社民党首は、ラインフェルト政権下で進んだ格差の是正のほか、教育やインフラ改善に力を入れると約束。「われわれは(高失業率、教育水準の低下という)深刻な状況下にある。(投票結果は)国に変化が必要だという(有権者からの)回答だ」と述べた。
一方、反移民を掲げ勢力伸長が注目されていた極右・スウェーデン民主党は、初の中央政界進出を果たした2010年の前回選挙時(5.7%)を大幅に上回る12.9%を得票し、社民、穏健両党に次ぐ第3党にのし上がった。移民流入に対する国民の懸念を背景に、主要政党としての地位を確立した形で、政界に衝撃が広がっている。
オーケソン党首は支持者らを前に、「われわれは今や絶対的な(議会の)キングメーカーとなった」と強調した。ただ、社民党は民主党との政権協力を否定する考えを明確にしている。
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