閣内に取り込んで骨抜きにする
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2014/08/21 そりゃおかしいゼ
安倍首相が、内閣改造に向けて水面下で動き出している。人事に恐れをなして、自民党内のベテランと言われる議員たちの、尻がもぞもぞかゆくなってくるのである。
マスコミは個人名を上げたり、女性の入閣人数を明記したり、何かと書きたてている。報道人事と呼ぶそうであるが、尻がPhotoもぞもぞする議員たちは、一斉に寡黙になる。
こうした状況を、「首相の求心力が増す」と表現する。何のことはない、大臣のポストが欲しくて、寡黙になってちょっといい振りするだけである。
3年まえの、自民党総裁選挙では安倍晋三と石破茂と石原伸晃の戦いだった。地方では石破の圧勝であったが、大きな派閥を持ち議員の票を集めた、安倍晋三が辛うじて勝った。安倍は地方でも議員にも支持があった石原にも、後塵を拝するかという状況であった。
首相就任後、安倍は石原伸晃を、原発事故でボロボロの後始末をやる、環境大臣に指名した。こうして石原は、ほとんど政治の表舞台から降ろされた形になった。
安倍の思うツボであった。石原は、未経験の分野で何をやっても叩かれる。この二年で、若手の旗手だった石原伸晃はその存在感を失ってしまった。
同じ手法を、安倍は石破茂にやろうとしている。幹事長にいては、何かと目立つ政敵が目障りである。
安全保障に精通していると持ち上げて、新設される安全保障法制担Photo_2 当大臣に任命するようである。国民の多くが疑念を抱く、集団的自衛権行使に関わる法律提出の要職である。軍事おたくの石破である。失言はもとより、国民の多くから叩かれることは確実である。
当初は難色を示していた石破であるが、どうやら受ける方向で動いているようである。幹事長を外されて居場所なくなることと、天秤を掛けたのであろう。
こうしてみると、安倍は長期政権の足場を”求心力”を発揮して、着々と築いていると言える。与野党の中に、明確に対抗軸となる人物が登場していない。おまけに、拉致問題で点数を稼ぐ可能性もある。多少の経済政策の失敗や、立憲政治の否定などどこ吹く風である。この国の崩壊が始まっていると言える。