アベノミクスで格差…株資産1000億円超「大富豪リスト」
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2014年6月28日 日刊ゲンダイ
ソフトバンク孫正義社長が断トツ/(C)日刊ゲンダイ
上場企業の大株主たちは、アベノミクスの“株高政策”にニンマリだ。株価上昇により、黙っていても保有株の資産価値が上昇した。
「サラリーマンは数千円の賃金アップに喜んでいますが、大株主はケタが違います。億単位で資産が増えているのです」(株式評論家の杉村富生氏)
ソフトバンクの孫正義社長はベラボーだ。保有株数と株価(27日終値)を基に資産価値を算出したところ、何と1兆7476億円だった。1年前は1兆2716億円だったので5000億円近く増加したことになる。
「孫社長はソフトバンク株を2億株以上持っています。だから株価が100円アップするだけで、含み益が200億円増える。経営のかじ取りに力が入るのも当然でしょう」(市場関係者)
■新興勢力も
ファーストリテイリングの柳井正社長も凄まじい。保有株の資産価値は7729億円だ。1年前に比べ800億円以上も増加した。そのほか1000億円を超える“株長者”は、楽天の三木谷浩史社長や、電子部品を手掛けるキーエンスの滝崎武光会長、スマホゲームで有名なコロプラの馬場功淳社長、ネットショップ「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイの前澤友作代表など計10人。
1000億〜200億円には日本電産の永守重信社長や、大正製薬HDの上原昭二元会長、セブン&アイHDの伊藤雅俊元会長など、大富豪として知られる経営者がズラリだ(別表参照)。
表にはないが、200億円以下には新興勢力が並んでいる。ミドリムシ・ビジネスで名を馳せたユーグレナの出雲充社長(168億円)や、ソーシャルゲームで知られるクルーズの小渕宏二社長(185億円)、レジャー施設を展開するラウンドワンの杉野公彦社長(126億円)などだ。
連合によると、14年春闘の賃上げ額は5981円(6月2日の中間集計)。やはりアベノミクスは富める者をますます富ますだけの格差拡大策なのである。