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2014年06月17日
週明けの株式市場は、イラク情勢の緊迫と原油価格の上昇で世界的に軟調なスタートとなりましたが、本日は今年前半の株式市場についての話題です。
世界の主要株式市場で、昨年末から先週末(6月13日)までの間に、最も上昇した国はどこでしょう?
第2位がインドSENSEXの19.2%、次いでイタリアMIBの16.8%、トルコBIST100の16.2%、インドネシア・ジャカルタ総合の15.2%と続き、ここまでが「ベスト5」です。
それでは第1位は?
なんとアルゼンチン・メルバル指数で、上昇率は49.2%にもなります。
本年1月下旬にアルゼンチン・ペソが暴落し、同じように経常赤字が大きい新興国通貨にも波及させてしまった「あの」アルゼンチンです。もともと円などの外貨建て国債がデフォルトしても平気な国ですが、一応は通貨下落で経済が回復(過熱?)すると期待されたのでしょう。
しかし同時期に通貨下落に見舞われた経常収支の赤字幅が大きい新興5か国では、インド、トルコ、インドネシアが「ベスト5」入りしており、残る南アフリカJSE40が9.7%、ブラジル・ボペスパ指数も5.8%と、すべて上昇率上位に入っています。
唯一先進国(?)で「ベスト5」入りしたイタリアは、2012年7月には債務危機問題が深刻化し、一時10年国債利回りが6.6%まで上昇しました。それが直近では2.7%台まで低下しており、それだけ対外的な信用力が回復しています。
同じように2012年7月に10年国債利回りが7.7%まで上昇して「もっと深刻だった」スペインでも、直近では2.6%台まで低下しており、株価指数のIBEX35が12.0%上昇しています。
この辺りが「株価が上昇している国」です。
ちなみにNYダウはわずか1.2%、ユーロ圏で最も経済が好調なドイツDAXも3.7%の上昇でしかありません。
ドイツよりも経済状況が悪いフランスCACは5.7%とDAXより上昇しており、逆に欧州で最も経済が好調(過熱?)な英国FTSEはわずか0.4%の上昇でDAXを大きく下回っています。
それでは同じく昨年末から先週末(6月13日)までの間、最も株価が下落した国はどこでしょう? 実は世界の主要株式市場でこの間に下落した国が4か国しかなく、ほぼ変わらないのが2ヶ国ですが、それでも下落順に並べてみましょう。
第3位が上海総合で2.1%下落、第4位が韓国総合の1.0%下落、第5位が香港ハンセン指数とマレーシア総合で「ほぼ変わらず」です。
それでは下落幅が第1位と第2位はどこでしょう?
そりゃロシアだろう?
確かにロシアRTSは4.7%下落していますが、それでも第2位です。
それでは下落率が第1位の国は?
そう日本です。日経平均は7.3%も下落しています。これは本日(6月16日)の164円安を入れていません。
日経平均は昨年1年間の上昇率が第1位だったこともありますが、それにしても上昇した国、あまり上昇していない国、下落した国を並べてみると、いろいろと考えさせられてしまいます。