小沢一郎の堕落 転載
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2014年06月07日 13時10分01秒 世川行介放浪日記
小沢一郎の堕落
木を見るな森を見ろ。
その姿勢は、永く僕の<生きる流儀>の核の一つで、
大筋の流れさえ掴めたら、些事はどうでもよくなる。と思ってきたのだが、
最近のこの国には、些事から大局を推し測ろうとする人間が多くなって、
「冗談じゃないよ。
あぶくのような政治家があぶくのような行動をとったって、政治は変わりゃしやしなよ。」
そう言ってやりたい気分だ。
この5〜6年、
小沢一郎(あるいは支援運動体)周辺と接してきて、一番思ったのは、
「この人たちは、なんの勉強もしてこなかった人たちだなあ。」
その一点だった。
これだけ勉強もせずに天下国家を語った人たちも珍しい。
こんな不勉強者たちに簡単に読み解かれるような単純な社会構造だったなら、社会変革なんて、どんなにか楽だろう。
僕は、学歴主義は大嫌いだが、
人間、勉強は必要だ、と思って来た。
特に、自分が関与する分野については、
自分なりに本質を見極めるまでは懸命に勉強すべきだ、
と思ってきた。
政治に関して勉強や考察をしない人たちの行く先は、確かめなくとも、わかっている。
それは、
「単純図式での反体制」だ。
手安く入る<正義>。
人は安逸を求めたがる存在だから、
勉強もせず、
考察もせず、
それで<正義>が手に入るとなったら、
思わずそっちに向かう。
反体制団体の長は、
そういう怠惰な政治好き人間たちの存在を熟知しているから、
言葉少ない単純なスローガンで、彼や彼女たちにアピールするのを常とう手段としてきた。
以前の小沢一郎は、そうではなかった。
『日本改造計画』という分厚い本を著し、
スローガンではなく、長ったらしい説法で、言葉を尽くして国民に訴えていた。
しかし、
民主党を離党し、「国民の〜」を立ち上げた頃から、
消費税反対!
脱原発!
TPP反対!
官僚支配打破!
そこいらの反体制政党と同じ、単純な「正義スローガン」を、臆面なく掲げるようになった。
これは小沢一郎の堕落である。
人も、社会も、政治も、
その本質は、複雑で難解である。
それを前提にしないいかなる戦いも、
敗北するか、
薄暗い密室で身内がささやき合うだけの運動か、
その二つに堕するしかない。
小沢一郎は、そのような場所で果ててはいけない。
と僕は思うのだが・・・。
(新日記より転載)