本誌既報 激安ジェネリックバイアグラ発売で始まる製薬会社過当競走
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週刊実話 2014年6月19日 特大号
「ジェネリック品の登場は、7月頃を想定していた。それだけに、この時期の発売には誰もが驚きで、今後は製薬会社数社の熾烈な過当競争が展開されることが、予想されているのです」
都内のEDクリニック院長が語るのは、ED薬として有名な『バイアグラ』のこと。同薬は5月13日に用途特許が満了となり、格安のジェネリック品の登場が注目を集めていたが、特許切れからわずか2週間後に緊急販売され、ED患者らの度肝を抜いているのだ。
「それが5月26日に販売が解禁された『東和薬品』製造のシルデナフィルОD錠50mgVI『トーワ』なのです。この薬は言わずと知れたバイアグラのジェネリック品だが、レモン風味とコーヒー風味の2種類がある。価格も本家が50mg1600円に対し1250円程度と割安なため、これに切り替えるED患者らが殺到しているのです」(同)
もっとも、この薬の発売で熾烈化し始めているのが、水面下で蠢く製薬会社間の過当競争なのだ。中堅製薬会社の幹部が言う。
「実は、ジェネリック品の販売は私が知るだけでも国内5社が予定している。ゆえに、今後は生き残りを懸けた価格競争が勃発するはずなのです。医薬品はそれぞれ市場規模が決まっていて、生き残るのは常に安い価格を付けた1社か2社。今まで睨み合いを続けてきた各社が、『トーワ』の発売で一気に価格競争を繰り広げようと手ぐすね引いているのです」
実際、ED薬の市場規模は100億円程度といわれている。そのため、価格競争で負けた会社は確実に撤退を余儀なくされると予想され、今後は価格破壊が起きるとみられているのである。
「『トーワ』が発売されたため、全てのジェネリックバイアグラが7月頃には出揃うはずだが、価格は“後出しジャンケン”が一番強い。発売された製品より安く販売すれば、生き残りが確実となるからです。そのため、次々と安い薬が販売される。この影響で本家・バイアグラも価格をダンピングする可能性が高いのです」(同)
過熱する勃起薬戦争の行方が、見モノだ。