未亡人と形式上結婚させられた新谷氏は、告発人に懇願していた。
未亡人は籍を抜く事を拒否するであろうから、早めに籍を抜く様に
未亡人に対処してくれとクドクドを告発人に言った。
あまりの煩わしさに、告発人は離婚届を新谷氏に渡し、そこまで信用できないなら、
未亡人に告発人の指示だと言ってサインをもらうと良い。
すんなりサインする筈だと言って新谷氏に未亡人の元に行かせた。
新谷氏は急いで未亡人宅に行き、サインを貰うとそそくさと自宅に戻って来た。
この書類を持って告発人は、新谷氏の籍に元通り妻として記された。
新谷氏は、数日前までの形相を安堵の表情に変えて行った。
告発人は福祉関連の票を固めるため、平田を伴い、県北福祉関連代表の
逆瀬川氏の自宅を訊ねた。
逆瀬川氏は告発人との対談の中で、現松形県政は20数年に及び福祉関連
を冷遇してきた。
松形氏の指名する後継者牧野氏に知事職が渡れば、建設業と癒着の噂が
絶えない状況を鑑みると、福祉関連はまた冷遇に至ると憂いた。
それを聞いた告発人は、安藤政権に成った暁には、福祉の優遇を推進します。
告発人の一命を掛けても成し遂げて行きますと氏に言った。
その言葉に逆瀬川氏は、安藤氏は宮崎大学の後輩でもあるので、喜んで支援させて頂きますと快諾した。
この結果を受け。告発人は福祉関連の事務所に挨拶と協力要請に新谷氏を走らせた。
福祉票の地固めを行っている最中、安藤氏より上杉参議が記者会見で
安藤支持を表明するとの連絡が入った。
これを受け、告発人は新谷氏に上杉参議の事務所及び支援団体に挨拶に行く様指示した。
上杉参議の支持表明と福祉票が確実と成ってきた今、安藤氏の当選は確実と
告発人は確信した。
その様な告発人を新谷氏は、選挙の素人があれやこれやと指示をすると毒づきながらも
上杉参議後援会に挨拶をする為自宅を後にした。
その後、上杉参議が記者会見で安藤支持の報告を行った。
これを聞いた新谷氏は、鳩が豆鉄砲を喰らったような何とも言えぬ表情を告発人に晒していた。
その後の平成15年7月27日の未明に「宮崎県新知事安藤忠恕」が誕生した。
安藤知事誕生の吉報から3日後の30日、新谷氏から思いも寄らぬ言葉が飛び出した。
「安藤氏も当選した事だし、選挙戦で多大の尽力を行った松田利恵に知事の外郭団体要職に付けるよう、安藤知事に取り次いでくれ、この取次は告発人の役目である」と
尚も言葉は続いた。
「県知事支援団体「絆の会」を発足させ、代表に神崎守次を据え、安藤知事と
支援者の懇親の場と成りうる様にする為、知事に一席設ける様に取り次げ」と
告発者は話を聞いている最中、全身の血の気が引く感覚にとらわれ、何を
言っているか判らなかった。
新谷氏の言葉を反芻し、理解に至ると今度は血の逆流を感じ、一気に怒りが
込み上げてきた。
新谷氏は性懲りもなく女帝と神崎の擁護にまわったのである。
告発人は当然その要求を拒否し、「安藤氏との約束がある。当選後の足固め
が終わるまでは、一切の請願をしないと伝えてある」と吐き捨てた。
一悶着が有った2日後、告発人は安藤氏の当選報告と選挙協力御礼の挨拶の為
友人宅に赴いた。
友人との会話の途中、躰の異変を感じた告発者は、話を早めに切り上げ、自宅
へ急いだ。
帰宅途中の車内で躰の異変はピークに達していたが、何とか自宅駐車場に辿り着いた。
その瞬間告発者は吐血してしまった。
なおも続く吐血をタオルで押さえ、やっとの思いで屋内へと入っていった。
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