【5月26日 AFP】23〜25日に投票が行われた欧州連合(EU)の欧州議会選挙で、フランスの極右政党・国民戦線(National Front、FN)が仏有権者の4分の1余りからの支持を得て同国の首位政党となる見込みであることが分かり、仏政界には激震が走っている。
仏内務省が発表した開票率80%の暫定結果によると、マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首(45)が率いる反移民・反EU政党の国民戦線が26%の得票を確実にした。これによりフランスが欧州議会に保有する74議席中の3分の1を国民戦線が占めることになる。
仏経済低迷の責任はEUにあるとするEU懐疑論と現政界への怒りと失望という2つの潮流に後押しされた国民戦線は、保守中道の連合政党・国民運動連合(UMP)の得票率を20.6%に抑え、首位に躍り出た。この欧州議会選で国民戦線は、フランス全土で行われた選挙としては過去最高の支持率を獲得した。
一方、フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領の社会党(Socialist Party、SP)の得票率はわずか13.8%で、3位に甘んじた。
マニュエル・バルス(Manuel Valls)首相は、投票結果について「フランスの全政治家に対する新たな警告、衝撃、地震」であり、早急に政治と経済改革を推し進める必要性を示しているとコメント。またオランド大統領も、この敗北を受けた対応を協議するため、26日の朝一番に閣議を開くことを決定した。
オランド大統領の側近は「教訓を学ばなければいけない」と認めた上で、「欧州(連合)を去ることなく欧州を変革することができると仏国民を説得する方法を見つけなければいけない」と述べた。(c)AFP
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