日本が集団的自衛権で忠誠を誓っても、米国は最後に中国の肩を持つ!
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogasawaraseiji/20140511-00035208/
2014年5月11日 11時35分 小笠原 誠治 | 経済コラムニスト
日曜日にも拘わらずブログを読んで下さってありがとうございます。
さて、集団的自衛権が相変わらず注目を集めていますが、貴方は現政権のやり方をどう思いますか?
憲法の解釈の仕方によって集団的自衛権の行使が認められているように読めると思いますか?
私は、憲法9条をどのように読めば、そんなことが認められると読めるのか全然理解ができません。
そして、そのことについては歴代の自民党政権も同じような考えであったのです。つまり、集団的自衛権までは認められない、と。
しかし、ご承知のように今の安倍政権は、読み方によっては集団的自衛権が認められると言います。
安倍総理にお願いしたい!
そこまで言うのであれば、たっぷりと時間をとって国民に分かり易く説明して頂きたいと思うのです。果たして、どれほどの数の国民が理解してくれるか、と。
そもそも安倍総理でさえも、当初は、集団的自衛権を行使するには憲法を改正する必要があると考えていた筈なのです。そして、だからこそ安倍さんは憲法改正にずっと拘っていたのです。
しか〜し、現実問題として憲法改正は至難の技。その一方で、集団的自衛権を行使することができるようにしたいとの思いは募る一方。だから憲法の解釈を変更するという筋悪な方法を思いついたのです。
これでも法治国家なのか、と言いたい。こんなへんてこりんな憲法解釈が許されるとしたら、何のための憲法か、と。
そうでしょう?
でも、その一方で、世の中には集団的自衛権の発動を認めるべきだという意見があるのも私は承知をしています。
では、安倍総理や安倍総理を支持する人々は、何故集団的自衛権に拘るのか?
こうした人々の共通した考えは、そうでもしないとその軍事力が益々巨大化し、そして他国の領土にちょっかいをかける中国に対抗できないから、というものなのです。
中国は尖閣を奪おうとしているではないか、と。中国は、ベトナムやフィリピン等と領土問題で揉めているだけでなく、現に南シナ海でベトナムと衝突しているではないか、と。
私は、そのような事実認識がおかしいというつもりはありません。中国に対しては、何らかの対抗策が必要であるでしょう。
しかし、それでも憲法9条は、国際紛争を戦争で解決することはしないという考えを打ち出しているではありませんか? その9条が現実に合っていないというのであれば、9条を改正するしかないのです。
それを、解釈でごまかそうだなんて。どう考えてもおかしい!
但し、私などが何と言おうとも、そのうちに我が国が集団的自衛権を発動させる日が来るかもしれません。
私は、皆さんに問いたいと思います。
そうやって日本が米軍と共に敵に立ち向かっていくような時代が来たときに、米国は日本を中国の脅威から救ってくれると信じていいのか?
如何でしょう?
もし、土壇場で米国が中国に遠慮するような行動に出たら、もう目も当てられません。米国は、確かに尖閣は現在日本の施政下にあると言ってくれています。しかし、尖閣が日本の領土であるとまでは言っていないのです。どこの領土であるか、米国は判断しない、と。
ということは、竹島が韓国に事実上占拠されてしまったように、もし、尖閣が中国に占拠されてしまえば‥米国は、そのときには尖閣は中国の施政下にあるなんて言うのではないでしょうか?
いずれにしても、オバマ大統領は、尖閣のことを島だなんて思ってはいないのです。彼は先日訪日したときも、岩だと言ったのです。
恐らく米国としては、最後の土壇場になれば、中国を敵にして戦うよりも日本を説得して尖閣を諦めさせようとするかもしれません。
私、思うのですが‥もし、そのような事態になったら、今、集団的自衛権の必要性を強く主張している人ほど米国に裏切られたという思いが募って、今度は反対に米国を敵視するようになるのではないか、と。だって、日米同盟の大切さをあれほど説いていた米国が、土壇場で中国の肩を持つ訳ですから。
そうなると、日本は一層軍国主義の道を歩むようになり‥そして、米国や中国との距離感が広がり、国際的に孤立化してしまう恐れがあるのです。
でも、そうだとしたら、日米同盟は維持しつつも、集団的自衛権を発動したいなんて考えない方がマシというものなのです。
どうして米国は土壇場になると中国の肩を持つのかって、ですか?
それは、中国は米国債の世界一の保有国であるからです。金額にして百数十兆円。
もちろん、日本も中国に次いで米国債を沢山保有していますが‥日本は、米国を困らせるようなことをしないと米国は高を括っているのです。
慰安婦問題は、とんでもない人権侵害だと言ったオバマ大統領です。日本は、戦前や戦争中に中国に酷いことをしたではないか‥尖閣なんか諦めろよ、と言いかねない可能性があるのです。
以上