環境省と福島大が報道ステーションの甲状腺がん報道にクレーム!環境省「誤解が生ずる恐れ。原発事故によるものとは考えにくい」
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2014/03/21 Fri. 06:00:38 真実を探すブログ
当ブログでも前にご紹介した報道ステーションの甲状腺がん特集ですが、環境省がこの件について抗議していることが判明しました。3月に環境省が公式ホームページ上に「最近の甲状腺検査をめぐる報道について」という記事を投稿し、福島で増えている小児甲状腺がんを「原発事故の影響とは考えにくい」と否定。更には、福島県立医科大学も同じような声明を公式ホームページで発表しています。
福島大は「甲状腺がんの調査を本気でやってない」という指摘に対して、「県民どなたにも正確な検査を受けて頂くためには、知識・経験、技能を一定以上持つ検査者が同じ手法、精度で行い、統一した基準で継続して判定することが必要」とコメント。どうやら、福島大側は「調査するための人手や設備が足りない」と言いたいようです。
ただ、実際に現地の方が、「放射能関係の検査を要望しても追い返される」というような証言をしていることから、福島大のコメントは批判を避けるために発せられただけのように感じられます。環境省のコメントも、チェルノブイリ初期に放射能検査をちゃんとしていなかったことや、放射能被曝の表面化が従来よりも早い可能性を無視しているので、こちらも納得することは出来ません。
というか、政府はこんなことに反論する暇があるのならば、ちゃんと他の仕事をするべきだと私は思います。
☆最近の甲状腺検査をめぐる報道について
URL http://www.env.go.jp/chemi/rhm/hodo_1403-1.html
引用:
平成26年3月
環境省総合環境政策局環境保健部
平成26年3月11日(火)に放映されたTV朝日の番組「報道ステーション」において、福島県「県民健康管理調査」のうち甲状腺検査(以下単に「甲状腺検査」とします。)について報道がなされましたが、事実関係に誤解を生ずるおそれもあるので、環境省としての見解を以下のようにお示しいたします。
1.甲状腺検査の結果と福島第一原子力発電所事故との因果関係について
◦甲状腺検査をきっかけに甲状腺がんと診断された方について、世界保健機関(WHO)や国連科学委員会(UNSCEAR(アンスケア))等の国際機関や、平成26年2月に環境省等が開催した「放射線と甲状腺がんに関する国際ワークショップ」に参加した国内外の専門家からは「原発事故によるものとは考えにくい」とされています。
◦その理由としては、 •これまでに行った調査によると原発周辺地域の子ども達の甲状腺被ばく線量は総じて少ないこと(後述)、
•がんが見つかった方の事故時の年齢は、放射線に対する感受性が高いとされる幼児期でなく、既知の知見と同様、10歳代に多く見られたこと、
•甲状腺がんの頻度については、限られた数ではあるが、無症状の子どもに甲状腺検査を実施した過去の例でも同じような頻度で見つかっていること(注)、
等があげられており、本報道で中心的に示された、小児甲状腺がんの潜伏期は最短でも4〜5年と言われていることのみを持って判断がなされているわけではありません。
(注)2,869人の高校生に甲状腺触診を行い、1人に甲状腺がんが見つかった事例、9,988人の大学生・大学院生に対し、触診による検査を行い、3人に甲状腺がんが見つかった事例(いずれも震災前に行われた調査です。)などが知られています。
◦なお、上記にお示しした理由のいくつかについては、本報道でも何人かの識者のコメントとして取り上げられており、報道内容全体をご覧いただけるとご理解いただけるものと思います。
2.福島第一原子力発電所事故直後の甲状腺の被ばく線量について
◦事故早期の甲状腺の被ばく量について、「内部被ばくのデータが決定的に不足している」との報道がなされていましたが、限られた数ではありますが、事故初期の甲状腺被ばくに関する調査がいくつか行われており、それらから、甲状腺被ばく線量について推計することが可能です。 •2011年3月下旬に甲状腺等価線量が高くなる可能性があると評価された飯舘村等において、1080人の小児を対象にした甲状腺線量の測定が行われ、その結果はスクリーニングレベルである0.2μSv/hを超えた方がおらず、低い線量にとどまるものでした。
•また、環境省が平成24年度に実施した事故初期の甲状腺被ばく線量の推計に関する事業での評価では、甲状腺等価線量が50mSvを超える方はほぼいなかったとされています。
•これらの結果は、別途調査された弘前大学床次眞司教授による推計と同様となっています。
◦この被ばく線量は、チェルノブイリ事故時の甲状腺被ばく線量と比べると、はるかに低い線量となっています。
◦以上の見解は、世界保健機関(WHO)や国連科学委員会(UNSCEAR(アンスケア))等の国際機関や、平成26年2月に環境省等が開催した「放射線と甲状腺がんに関する国際ワークショップ」に参加した国際的な評価でも同様となっています。
(参考1)外部被ばく線量について福島県が実施している県民健康管理調査において、「基本調査」として、事故直後4ヶ月の外部被ばく線量の推計を行っています。全県民202万人のうち約46万人の外部被ばく線量の推計が終了しており、県全体では、99.8%が5mSv未満、99.9%以上が10mSv未満であった(平成25年12月31日時点)。この結果については、福島県「県民健康管理調査」検討委員会において「放射線による健康影響があるとは考えにくい」と評価しています。(参考2)内部被ばく線量について福島県が実施しているホールボディカウンター(WBC)検査による内部被ばく検査については、これまでに約17万9千人が検査を受け、約99.9%以上の方は1mSv未満と相当低い結果が得られています(平成26年1月31日時点)。この結果について福島県では、「全員、健康に影響が及ぶ数値ではない」と評価しています。
上記のように、今までの知見からすれば、福島県の子どもの甲状腺がんは、事故の被ばくによるものとは考えにくいですが、環境省としても、福島県「県民健康管理調査」を積極的に支援し、推移を注意深く見守っていくとともに、これらの正確な情報について丁寧に説明していく取組を進めていく所存です。また、引き続き甲状腺被ばく線量の推計に資する情報を収集するなどして、今後も被ばく線量の評価・再構築を行っていく予定です。
また、甲状腺検査の実施体制や相談体制についていくつかの指摘がなされましたが、福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センターから報道に対する見解が示されていますので、そちらもご参考ください。
:引用終了
☆平成26年3月11日「報道ステーション」の報道内容についての 福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センターの見解
URL http://fukushima-mimamori.jp/urgent-info/2014/03/000125.html
引用:
福島県立医科大学
ふくしま国際医療科学センター
放射線医学県民健康管理センター長
阿部正文
平成26年3月11日、テレビ朝日系列(福島県はKFB福島放送)のテレビニュース番組「報道ステーション」におきまして、甲状腺がんに関する特集が放送されました。その内容に関して、当大学・当センターの見解をお伝えします。
甲状腺検査の実施について
・甲状腺検査について実施や判定の権限を当大学に集中させているとの指摘がございました。
県民健康管理調査は甲状腺検査を含め、福島県からの委託により、県立医大が実施しております。実施主体は県立医大ではあるものの、その運営や評価については、これまでも福島県、あるいは「健康管理調査」検討委員会に報告し、チェックを受けており、実施の権限が県立医大に集中しているわけではございません。
甲状腺検査で行っている超音波検査は、検査者の知識、経験、技能により正確性が大きく左右される検査です。そのため、県民どなたにも正確な検査を受けて頂くためには、知識・経験、技能を一定以上持つ検査者が同じ手法、精度で行い、統一した基準で継続して判定することが必要です。そのため、甲状腺関連学会の専門医や専門技師等の基準を設けて、適合する検査者が検査を行っております。
そして、さらに検査体制を強化するため、今年度より福島県医師会主催の甲状腺検査講習会を開催し、県内医療関係者の皆様が検査を実施できるよう準備が進んでおります。来年度は、県指定の県内医療機関でも検査ができる体制が順次整っていく見通しです。
また、判定については実施医療機関によるばらつきをなくし、精度を維持管理するため、放射線医学県民健康管理センターにおいて複数の甲状腺専門医による「判定委員会」を開き、検査データを確認しながら判定を行っております。
甲状腺がんと診断された方の相談窓口について
・甲状腺がんと診断された方のご不安やご心配に対して相談窓口がないとの指摘がございました。
二次検査では、診察室において医師による説明を行います。その場での丁寧な説明を一層心がけてまいります。また、甲状腺がんと診断された方に限らず二次検査を受診される方を対象に、県立医大甲状腺センター内に昨年11月、こころのケアを専門とする精神保健福祉士や看護師などを中心とした専門のチームを立ち上げ、ご不安やご心配ごと等のご相談に対応する体制を整えております。
:引用終了
☆福島で子供たちの甲状腺がん調査!報道ステーション大金星☆あっぱれテレ朝!