安倍自民党政権の足を引っ張る菅官房長官
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★「天木直人氏の視点ー(2014/01/12)」★ :本音言いまっせー
メディアが垂れ流す菅官房長官の評価はすこぶる高い。
しかし私の菅官房長官の評価はそれと正反対のものだ。
安倍自民党政権のためを思うなら菅官房長官はもっと悪知恵の働く対応をしなければいけない。
もちろん安倍首相が菅官房長官の助言にまったく耳を傾けないというのなら話は別だ。
どんなに正しい助言をしても聞こうともしない安倍首相にすべての責任があることになる。
しかし、それならまさに菅官房長官は安倍首相に見切りをつけて、自民党のため、
そして、なによりも国民のために、安倍降ろしに動かなければいけない。
私は菅官房長官は所詮は安倍自民党政権の支持率を下げないことに奔走する寝技政治家であるとみている。
そして、結果として安倍首相の崩壊を早める役まわりをしていると思っている。
特定秘密保護法案の強行採決を許して支持率を下げたり、
靖国参拝を許して米国の不評を買ったことなどがその好例であるが、その最近の例こそ、細川・小泉劇場における菅官房長官の対応である。
きのう1月11日の朝日新聞が書いていた。
細川・小泉会談が行われた昨年末の時点で、すでに小泉氏に近い中川秀直元自民党幹事長が菅官房長官に、
「小泉氏が細川氏を応援する可能性がある」と伝えていたという。
そして自民党が細川氏支援に回ることを持ち掛けたという。
おどろくべき中川氏の助言だ。
私は1月8日のメルマガ第21号「後だしじゃんけんの最後は細川元首相というサプライズ」の中で書いた。
究極のサプライズは安倍自民党が舛添氏を降ろして細川支持に回ることであり、
それこそが安倍長期政権のための最善のサプライズだと安倍首相に塩を送った。
その通りのことを中川氏が菅官房長官に伝えていたのだ。
そして、その朝日の記事はこう続けている。
しかし、菅氏は「そんなことはできない」と突っぱねたという。
愚かな判断だ。
小泉元首相の脱原発発言は安倍首相のためを思っての安倍首相に対する助言だ。
そのことをいまでは政界を引退した古賀誠自民党元幹事長も認めていた。
細川氏の脱原発提言と安倍自民党の原発政策を両立させるやり方はいくらでもある。
しかし脱原発提言は安倍自民党政権の原発政策に敵対するものだと菅官房長官は頭から決めて「そんなことはできない」と突っぱねた。
安倍政権の最強の参謀役としては策がなさすぎる。
中川秀直氏の助言を頭ごなしに否定することによって、細川劇場の悪役を一手に引き受けることになる。
東京都知事選では原発問題だけに争点を封じ込めておけばよかったものを、
安倍政権打倒という大きな対立軸に発展させてしまうことになる。
今かでも遅くない。細川に相乗りしろ。
小泉元首相は最後に直接それを安倍首相に伝えるはずだ。
それに対する安倍首相の返答を見て小泉首相は決断する。
1月14日の細川・小泉会談は、最終決断の前のエールの交換にとどまるだろう。