「辺野古移転」一転容認 自民・沖縄県連を寝返らせた石破幹事長と菅官房長官のドーカツ
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2013-11-30 日刊ゲンダイ
沖縄選出の自民党国会議員や県連が普天間基地の辺野古移転容認に転じたのにはブッたまげた。昨年12月の衆院選挙でも「県外移転」を公約に掲げていたし、今なお、沖縄では辺野古移転に反対8割なのである。民意をバカにするのにも程があるが、案の定というか、その裏で安倍自民党による凄まじいドーカツがあったことが明らかになった。
沖縄が地盤の自民党の国会議員は5人いて、最初に西銘恒三郎衆院議員、島尻安伊子参院議員、宮崎政久衆院議員が寝返った。焦点は残った国場幸之助衆院議員、比嘉奈津美衆院議員だったが、自民党本部で彼らと面談した石破幹事長は「辺野古移設は日米合意だ。できなければ(普天間に基地が)固定化する」と県外移設を排除、二者択一で迫った。その前には菅官房長官が「(彼らは)政府を軽く見ているようだな」と語っていて、これも彼らにはドーカツになった。
高村正彦副総裁、竹下亘衆院議員、高市早苗政調会長、野田聖子総務会長らも脅しに参加、「党の方針に従わないとまずいことになる」「離党勧告、除名処分もあり得る」などの文句を直接、間接に伝えてきて、沖縄の議員らを揺さぶったのだ。
「ドーカツのやり方も非常に巧妙で、県外移設で一枚岩だった沖縄県連を徐々に切り崩して分断した。公約を破って、辺野古容認に転じた議員らは厳しく批判されるべきですが、そう仕向けた政府のやり口にも憤りを感じます。これまでは丁寧に説明して、理解を求めるとしていたのに、急に強権的になったのです。沖縄県連が寝返ったことで、仲井真知事が移設反対を貫けば、県議会の最大与党を敵に回し、議会運営が厳しくなる。自民党沖縄県連の翁長政俊会長は『知事にも辺野古埋め立て容認を求めていく』と語っていますから、寝返った県連が知事にプレッシャーをかけていく。普天間移設は年内決着に向けて、完全にスケジュールが組まれているのです」(琉球新報政治部の新垣和也記者)
沖縄を説得するアメはオスプレイの訓練の一部を県外に移すことなどだ。しかし、そもそもオスプレイを勝手に配備したのは政府であって、それをネタに「一部を移してやろうか」とは、ヤクザ顔負けの論法だ。米国のための強権政治はどこぞの独裁国家よりヒドイ。