「言論弾圧」の悪法が民意を無視して簡単に成立
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2013/11/28 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
この国は民主主義国家ではなく北朝鮮と同じだ
「ファシズムなんていつでも起きる危険性があるんだよ」
衆院本会議で特定秘密保護法案が可決される前、自民党の村上誠一郎元行革相が議場の外でこう話したという。28年前も、自民党が成立を目指したスパイ防止法に反対している。
今回も、「いろんな問題が残っている。政治家として法案に自信が持てない」と不安を隠さない。
当然である。公聴会でも反対意見しか出ない「言論弾圧」の悪法だ。人並みの知性を持っていれば、息苦しい未来社会が想像できる。何食わぬ顔をして賛成なんて出来ないだろう。
それでもやすやすと衆院を通過した。安倍首相は「国民の皆さまの安全を守るための法案だ」と強調したが、本当に、この法案の怖さを理解しているのだろうか。大いに疑問である。
いつだって安倍につきまとうのは「頭が悪い」という評価だ。父親の晋太郎は不甲斐ない息子の頭を辞書でたたいていたというし、小学生のときから家庭教師をつけられていた。
父親は、自らの後継者について病床で「ちょっと心細い」と語ったとされる。
母親も同じ思いなのだろう。今年5月、東京ドームで長嶋と松井に国民栄誉賞を授与する際、巨人のユニホームを着てはしゃいだ息子を「巨人ファンじゃない人もいるのに」とたしなめたという。思慮が浅いのだ。
「安倍は先月の東南アジア外遊から帰った直後に民放各社の解説委員と懇談しています。そのとき、出席者のひとりが成長戦略について質問したところ、『もういいでしょ。五輪が来るんだから』と胸を張って答えたと聞きました。あまりにも短絡的。本気だとすれば、呆れます」(関係者)
◇ゴルフの腕前も「国家機密」
政治評論家の山口朝雄氏は「第1次政権の迷走を振り返れば、安倍首相に知恵があるとは思えない」と言う。だからこそ安倍は悪法の成立を急いだ。そう見るのは、慶大教授の金子勝氏である。本紙のコラムでこう指摘した。
〈頭脳明晰なら、相手と意見が違っても、自分の考えの正しさを国民に説明し、納得させる自信を持っている。一方、頭の悪いトップは、議論をすると次々にボロをだしてしまうから、情報を秘密にし、さらにメディアを抑え込みたがる。NHKの人事に介入した安倍首相は、そのケースにピタリと当てはまるように思えてならない。情報さえ封じてしまえば、どんなに頭が悪かろうが、失政つづきだろうが、政権は永遠にもつ〉
この先、安倍がどんな間違いをしでかそうと、特定秘密にしてしまえば、真相は隠される。こうなると北朝鮮と同じだ。安倍は頭が悪いから情報を隠し、独裁者となるのである。ジョークでも何でもない。これは現実に起きることだ。この国は、バカげた法案のせいで、先進民主主義国ではなくなるのである。
ゴルフ好きの安倍は、報道陣にスコアを聞かれると「それは国家秘密だ」と切り返してニヤリと笑うのが常だ。これらはゴルフの腕前だけではない。安倍のすべてが秘密にされるのだ。
◇公認問題に切り込んだ「お友達」は許さない
こうやってみると安倍は、頭が悪いくせにしたたかである。保身を考えるときは血の巡りが良くなるようで、批判されないように振る舞うのがうまい。
26日に特定秘密保護法案が採決されたときもそう。安倍は委員会室にいなかった。強行採決を報じるテレビのニュース画面に映り込まないように退席していたのである。なんとも姑息な男ではないか。
そもそもこの法案は、所信表明演説で触れられていない。参院選の選挙公約にも記載がない代物だ。
国民を欺き、強引に成立させておきながら、困ったときは逃げるのである。6年前も、この男は政権を放り出して病院に駆け込んだ。無責任は専売特許である。
その上、腹の中は真っ黒だ。大事に育てられたボンボンは性格がいいものだが、安倍は違う。身近な人間が批判したり反旗を翻したりすると、いつまでも根に持つ。ネチネチしたタイプなのだ。
「2年以上前、野党に転落した自民党は党改革委員会を立ち上げました。委員長は安倍のお友達、塩崎元官房長官。彼が中心となり、中間とりまとめで『元首相の非公認』を盛り込もうとしたのです。これに安倍が激怒した。メンバーの一人一人に電話をかけ、『私を落選させるつもりですか』と凄んだそうです。おかげで、あれほど仲の良かった塩崎は、第2次内閣で要職から外された。政調会長代理として高市政調会長のお守りをさせられています」(自民党関係者)
家庭教師だった平沢衆院議員も冷遇している。当選6回でも入閣できなかったのは、「安倍の幼少期のあることないことをマスコミにべらべらとしゃべったから」(事情通)というのが通説だ。
◇党内にライバル不在という絶望的状況
果たして、これほどタチの悪い首相がいただろうか。福田赳夫は良い話よりも悪い話を進んで聞いたというし、田中角栄も批判されると「大変勉強になった」と言ってカネを渡したという。褒められた行為ではないが、安倍とは度量というか器が違うのだ。
頭が悪いのにずる賢く、無責任で粘着質の男がヌクヌクと政権を維持するようなら、この国は終わりである。
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「国民にとって不幸なのは、自民党内に安倍首相の強力なライバルがいないことです。昔の自民党は派閥があり、領袖が総理総裁候補となって血で血を洗う総裁選を繰り広げた。タカ派の首相が支持を失えば、リベラルな人物にバトンが渡る。そうやって政権の暴走も抑えられてきたのです。今は、みんな安倍首相の方を向き、こびへつらっている。ポスト安倍で名前が出るのは、せいぜい麻生副総理ぐらい。最近は谷垣法相なんて声まである。自民党は完全に堕落しました」
これでは安倍政権が、やりたい放題にやれるのも当たり前だ。こんな国は、まともじゃない。いずれ滅びる運命である。