2013年 10月 10日 20:37 JST
中国、2020年には台湾侵攻する能力=台湾防衛白書
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原文(英語)
By JENNY W. HSU
【台北】台湾国防部(国防省)が9日に発表した防衛白書によると、中国は台湾を侵攻する能力を2020年までに備えるとみられる。侵攻を阻止しようとする国があっても、それを排除できるようになる見通しという。
中国が台湾侵攻阻止を試みる海外勢力を排除する能力について、台湾政府がこれほど具体的な予想を示したのは今回が初めてだ。こうした状況になれば、中国は米国と対立することになるだろう。ただ、中国政府と台湾政府の関係は、経済的な結び付きの深化を背景に改善している。
台湾国防部は防衛白書で、中国が台湾を攻撃する能力を引き続き強化しているとの見方を示した。台湾に上陸したり、台湾海峡に対空ミサイルを配備したりする能力の強化もその一部だ。
中国海軍と陸軍の急速な近代化からすると、人民解放軍は「台湾を防衛しに来る外国の援軍を阻止できるような包括的軍事力を2020年までに」持つ見通しだという。
台湾の米大使館に当たる米国在台協会は、今のところコメントはないとした。中国の国務院台湾事務弁公室に電話したが、応答はなかった。
国防部はまた、中国が台湾に向けたミサイル1400基を維持しており、台湾の官民のネットワークに侵入してコンピューター戦争を仕掛ける能力を強化していると述べた。
同部の報道官は、中国には陸海空軍共同の輸送設備が不足しているため、台湾への本格的な侵攻に踏み切れるだけの装備はまだないと述べた。また、台湾には、侵攻が余りに高くつくと思わせる能力があると付け加えた。
報道官は「台湾が中国との軍備競争に関与できず、関与しないことは事実だが、心理的レベルでわれわれの敵に恐れを抱かせる能力に望みを抱いている」と述べた。
台湾淡江大学国際事務興戦略研究所の王崑義教授は、台湾が今回の白書で中国と台湾の間の軍事力のゆがみを強調し、米政府の関心を引こうとしているとの見方を示した。米国は台湾にとって唯一の武器供給国。
オバマ米政権は2011年、台湾に新たなF16ジェット戦闘機を売るのでなく、既にある機材を改造する計画を示し、一部米議員の反発を買った。
台湾と中国は1949年にたもとを分かった。馬英九氏が2008年に総裁に就任してから、海峡をはさんだ緊張は緩和しており、両者の経済関係は強まってきた。
中国国営メディアの説明によると、アジア太平洋協力会議(APEC)では、習近平国家主席と台湾の蕭万長・前副総裁が会見をしたという。
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303836304579127040542823198.html
http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/839.html