先日町田市で行われたJR東海による説明会は、惨憺たる物だった。内容に先立ち、予約者以外の当日参加希望者を、空席多数に関わらず追い返すため職員が人間の壁で対応。予約済みの筆者までとばっちりで扉に足を挟まれ、翌日一日腫れに苦しんだくらいだ。
質疑応答でも多くの質問者を時間で打ち切り、多くの課題には答えぬままだった。それを思うとこの社説は生ぬるい気もするが。
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http://gisyo-104.blogspot.jp/2013/08/201385_5.html#!/2013/08/201385_5.html
朝日新聞 社説 リニア新幹線―沿線で歓迎されるには (2013年8月5日)
中部地方を横断し、東京、名古屋、大阪を結ぶJR東海のリニア中央新幹線計画が徐々に見えてきた。
東京と名古屋の間で環境影響評価を進め、中間の四つの駅の位置を盛り込んだ準備書が秋に公表される。9兆円を超す建設費はすべてJR東海が負担し、東京―名古屋は27年に開業する。全線開通は45年の予定だ。
3大都市を1時間程度で移動できるようにし、日本の成長につなげたい、とJR東海は説く。来年で開業50年を迎え、老朽化が懸念される東海道新幹線の代替役との位置づけもある。
一企業でこれほどの事業を手がける意気は立派だが、何しろ計画は9都府県にまたがり、社会への影響は大きい。人口減少時代に新線が必要なのか、という疑問も消えない。
さまざまな異論や意見にきちんと対応しながら進んでこそ、リニアは社会に根付く。そこを十二分に留意してもらいたい。
たとえば、各地での住民説明会ではリニアの安全性や、発生する磁界による健康影響、工事に伴う環境破壊への懸念を示す声が出ている。
JR東海は半世紀に及ぶ研究で安全性は確認されている、と強調する。磁界の影響は国際基準を下回り、環境保全にも万全を期すという。
慣れない先端技術に不安を抱く人たちがいるのは、社会の常だ。「安全」と繰り返すばかりでなく、納得が広まるまで説明を尽くす責務がある。
5月に公表された中間駅のデザインも議論の的だ。ネットなどによる全席事前指定制なので切符売り場は設けず、待合室も売店もない。「商業施設などが必要なら、地元負担で追加を」というのが基本姿勢だ。
JR東海は2年前、地元負担を求めてきた中間駅の基本建設費を自己負担に切り替えた。ただ、駅は沿線住民とリニアの唯一の結節点でもある。どんな駅がふさわしいか。切符売り場や待合室は本当に不要か。経費分担のあり方も含め、地元自治体とじっくり協議すべきだろう。
実のところ、新駅をどう生かせば地域活性化につながるのかは、課題が多い。
沿線の都府県は79年から協力してリニア建設に旗を振ってきた。ただ、中間駅の多くは人口密集地を外れる公算が大きい。しかも大部分の列車は駅を通過することになりそうだ。
新幹線でも地元要望でできた駅は軒並み停車本数が少なく、不振に苦しむ。リニア人気への期待はわかるが、こうした現実も見据える必要がある。
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とりあえず人口減少での経営、無人駅、沿線進行不透明に触れてはいる。本来なら更に問題の、震災等事故での「運転手不在」体制の地下50mからの避難誘導、5km毎の土砂搬出&脱出口から大量土砂搬出での環境問題など、さらに多くの問題が山積していることに触れるべきだが。
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/560.html