「「中国が米国を追い抜く日は来ない」(EJ第3578号) (Electronic Journal)」( http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/635.html )という見方もされているが、中国が米国をGDP規模で追い抜くと言っても、人口で5倍近いのだから、これまでの推移を考えれば当たり前のことである。
中国が“近代経済的質”で米国を抜くことは極めて困難であり、うまく経済を運営したとしてもずっとずっと先のことであろう。
中国の経済データが嘘であるという問題も、データは参考指標であり、諸外国は中国が資源をどれだけ輸入してくれるのか、グローバル企業も、中国にどれだけ輸出ができるのか、投資を行ってどれだけリターンを得られるのかがすべてだから、あれこれ言ってもはじまらない。
正しいデータを発表する国民経済とカネ儲けができる国民経済のどちらを選ぶかという問題である。学者やアナリストは前者かもしれないが、企業経営者なら、嘘のデータに隠れている事実を確認しながら後者を選択するに違いない。
いずれにしろ、近代世界はこれからしばらく、「金融家資本主義」(欧米流)と「国家資本主義」(中国流)がお互いに優位性を主張する時代が続くと思う。
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中国は世界3位の対外投資国に 投資先では世界一
国際連合貿易開発会議(UNCTAD)がこのほど発表した2013年版の「世界投資報告書」によると、2012年に中国の対外直接投資は過去最高の840億ドルを記録し、中国は米国と日本に次ぐ世界3位の対外投資国になった。また各国の投資促進機関が行った調査によると、中国は対外直接投資を行う国の中で最も将来性がある国だという。「人民日報」海外版が伝えた。
同報告書によると、中国は多国籍企業の投資先として真っ先に名前が挙がる国だ。多国籍企業の投資先国で評価が高い5カ国のうち、1位は中国、2位は米国だ。UNCTAD関連部門の責任者は、「中国は海外資本を吸収してグローバルバリューチェーンの中でグレードアップを重ね、国内でより多くの付加価値を生み出すのに成功した模範的事例の一つになった」と話す。
だが同報告書は次のような分析も示す。中国企業が世界のバリューチェーンに参加するといっても、海外の多国籍企業のバリューチェーンへの参加や適応に限られるケースが今なお多い。このため中国企業はグローバルチェーンのローエンドや低付加価値の段階に集中し、付加価値構造モデル「スマイルカーブ」の真ん中や底にいるところが多い。
同報告書はまた、グローバルバリューチェーンにおける競争の基本的な局面は、世界最大の多国籍企業がグローバルバリューチェーンや産業配置を利用して高付加価値の重要な段階を掌握し、資源や市場を掌握する力をますます強めている、と率直に述べている。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月28日