7月19日までに米国で重大危機が起きる!
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イーグルヒット管理者 (2013年6月 8日 18:00)
すでにご存じの方も多いと思うが、米NSA(米国家安全保障局)が市民数百万人の通話履歴を収集していたことが発覚し、物議を醸している。
情報収集の対象となっているいのは、グーグル、アップル、ヤフー、フェイスブック、youtube、スカイプなど9社に及び、通話履歴から電子メール、写真などの記録を収集していたとされる。
これに対し、オバマ大統領は、<国民の安全確保に必要な措置であり「憲法や法の原則にのっとっている>とし、
インターネット上でやりとりされる情報収集も<米国民や米国内の居住者には適用されない>と説明し、正当性を強調している。
無論、額面通りに受け取る者は少ないだろう。
昨日のWSJでは、その目的について追求している。
米国家安全保障局が通話履歴から知りたいことは何か
ついに、明らかになった。米国政府が国内から発信される国際電話を追跡していることに疑問の余地はなくなった。奇妙なのは、英国の新聞がこの事実を暴露したことだ。
ガーディアン紙は5日、外国情報監視裁判所から米通信大手ベライゾン宛てに出された令状の写しを入手したと報じた。この令状はベライゾンに対し、「電話通信メタデータ」を米連邦捜査局(FBI)と米国家安全保障局(NSA)の両方に提出するよう命じている。FBIは米全土におよぶ犯罪を管轄する法執行機関であり、NSAは政府関係者らによる公式な機密交信の保護と他国の交信の情報収集活動を担っている機関だ。同裁判所の令状はこれらの機関にベライゾンの顧客の通話記録への自由なアクセスを許すものだが、興味深いことに、その期間は今年の4月25日から7月19日までとなっている。
ところで、通話通信メタデータとは何か。真っ先に対象となるのが、通話内容の録音や記録ではない。むしろ通話履歴に関する情報だ。収集されている情報には、発信元と着信先の電話番号、発信時間、通話時間が含まれる。実質的にFBIとNSAはベライゾンの全顧客の請求書の不完全な写しを手に入れていることになる。
通話通信メタデータには他に何が含まれるだろうか。IMSI(加入者識別番号)は無線ネットワークを利用する電話に付与される番号だ。ソーシャル・セキュリティー・ナンバー(社会保障番号)に似た、電話を識別するための固有番号だと思えばいい。この番号を入手するための技術的な手段があれば、誰かの携帯電話を追跡することが格段に容易になる。(そうするためにはIMSIキャッチャーと呼ばれる機器が必要で、それは購入可能だ。)このため、IMSI番号はネットワークで流れることはない。代わりにTMSI(一時的に割り当てられる識別番号)がネットワークに接続するたびに与えられる。
IMSI番号は無線ネットワークに接続した際に携帯電話を識別するために使用されるため、電話の所在地を特定するためにも利用できる。特定のIMSI番号を十分に収集すればかなりの正確さで、その携帯電話の持ち主の行動範囲を知ることが可能になる。FBIやNSAが通話の着信先や発信日時を追跡できるだけでなく、発信者がどこから電話をかけたのかも追跡できるということだ。ゾッとしただろうか。
裁判所からの令状に含まれる第2の番号はIMEI(移動端末識別番号)だ。携帯電話は「移動端末」であり、1台1台に固有のシリアルナンバーが付与されている。それを確認するのは簡単だ。携帯電話で「*#06#」と入力すると画面に番号が表示される。iPhone(アイフォーン)の場合、パソコンに接続すればiTunes(アイチューンズ)でも確認することができる。IMEI番号は携帯電話に固有の番号であり、実用的な利用法がある。仮に携帯電話の盗難もしくは紛失の報告を受けた場合、通信業者はその番号を「無効」とし、通話ができないようにする。
では、そもそもFBIやNSAがこういった情報を欲しがる論理的な理由は何か。期間限定であることを脇に置けば、最も明白な利用はパターン認識と相関関係だ。無線通話は誇張なしに、これまでで最も有用な人間行動を示すインジケーターとなった。携帯電話はどこにでも一緒についてくる上、ある意味、自分よりも自分のことを知っている。われわれが意図するかしないかにかかわらず、携帯電話は人の行動パターンや習慣を理解するのに利用可能な議論の余地のないデータを作成するからだ。
こういった情報は標本のばらつきや、その他の興味深い相関関係を調べるために分析することができる。これは基本的に「ビッグデータ」の領域だ。膨大なデータの宝庫は掘り起こされ、有用なパターンを発見するために分析されるということだ。ビジネスやテクノロジーの世界では流行のフレーズで、ともすれば無意味で膨大な情報のコレクションの中に、意味や理解できることが潜んでいるという考えだ。われわれは今、データの蓄積が高価ではなく、コンピューターの能力にほぼ限界のない時代に生きている。意味を発見し、理解を目指すことは単純に意思の問題となった。
その意思は明らかに存在する。でなければ裁判所の令状は交付を求められたり、出されたりはしなかっただろう。しかし意思には目的があり、われわれはその目的を推し量ることしかできない。連邦政府のすべての機関の関係者は、自身の法的権限を踏み越え、上から与えられた権力を乱用するという長い歴史がある。
ところで、その上司(ボス)とはわれわれのことだ。ここでボスのポリシーとは何かを思い起こす価値はある。それは合衆国憲法修正第4条の中にある。修正第4条は不合理な捜索、逮捕、押収の禁止を定めている。【WSJ 7日13:58】
米政府当局が行っているのは、行動の監視であり、"意思"さえあれば誰もが追跡の対象となるということだ。すでに「911テロ」後の成立した愛国者法により、テロに疑いのある者は令状なしで捜査できるようになったが、その予備調査として、このような情報収集が行われてきたことが表沙汰になったわけである。(この捜査は、暗号名『PRISM』(プリズム)と呼ばれる)
問題は、この暗黙裡に行われている米政府当局の活動が、このタイミングで英国からなされたということであろう。
奇しくも米中首脳会談が始まる直前である。
しかも5日に、ドニロン大統領補佐官(国家安全保障担当)が辞任し、後任にライス国連大使を起用すると発表されている。ドニロン氏は米中首脳会談の前交渉で訪中したばかりであった。
米政府内の裏側では今、勢力争いが行われていると言われる。
簡単な構図でいえば、オバマ勢力とアンチ勢力の抗争であるが、ここに有事も
絡んでくる。
今回のベライゾンに対する令状の期間が7月19日までとなっているとのことだが、それまでに何らかの事態が進行・収拾することを暗にほのめかしている。
米国内で重大かつ危機的な事態が起きることへの予告、あるいは牽制が英国からのリークの真相であろう・・・。