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2013/6/3 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
◆6月は5日、10日、14日、19日と危険日が目白押し
また大暴落が起きるかもしれない――。今週はマーケットを揺るがす重要イベントが目白押しで、市場関係者は「危険な1週間」と囁く。そのうえ、怖いのは今週だけじゃない。歯車の狂った株式市場だけに、「7月の参院選まで乱高下は続く」という見方が急浮上している。
日経平均がわずか1日で1143円も大暴落した5月23日を境に、市場のムードは一変した。
「これまで悪材料には目をつむっていましたが、今は敏感に反応するようになっています」(第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏)
きょう(3日、日本時間深夜)発表される米ISM製造業景況指数や、4日の米貿易収支などは、一本調子の上昇相場が続いていたら無視されたはずだ。ところが、今は違う。
「米FRBのバーナンキ議長が“出口戦略”を示唆したことで、株式市場は米国の景気動向に神経質になっています。出口戦略は世界の金融市場を混乱させます。そうなると、世界の投機マネーは安全資産である円に向かいます。つまり円高・株安です」(三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏)
ささいな経済指数ですら材料視されるとなれば、為替動向や重要指数、キーパーソンの発言は極端な乱高下を誘発するだろう。
今週5日、安倍首相は成長戦略の第3弾を発表する。大波乱の予感がたっぷりだ。
その先にも、日銀の金融政策決定会合に匹敵する米FOMC(19日)でのバーナンキ議長の発言や、米個人消費(27日)、日銀短観(7月1日)と、7月4日の参院選公示日まで重要イベントが控える(別表参照)。そのたびに市場は乱高下だ。
参院選まで株高継続というアベノミクスのもくろみは完全に崩れた。乱高下スケジュールを念頭に置かないと、個人投資家は痛い目に遭う。
「市場は大した内容を出せないと予想し、株価もすでに織り込み済みでしょう。とはいえ、あまりに薄い中身だったら失望売りが加速します。逆に、お台場カジノ構想など『ホントにやれるのか』と疑っていた成長戦略が具体化したら、関連銘柄は沸騰します」(株式評論家の杉村富生氏)
どっちに転んでも乱高下は避けられない。6月7日(日本時間夜)公表の米雇用統計も間違いなく大荒れ要因。「良い数字だと出口戦略が頭をよぎる。株は暴落します」(市場関係者)。
週明け最初の取引日となる10日は要警戒だ。
さらに危険なのは6月14日。成長戦略の閣議決定と「日経225先物」などのメジャーSQが重なる。メジャーSQは3カ月に1度やってくる信用取引(先物やオプション)の清算日。その前後は黙っていても市場は荒れる。「日経平均の振れ幅が1000円を超える恐れがある」(市場関係者)ともっぱらだ。
【重要スケジュール】
6月3日(月) 米・5月ISM製造業景況指数(日本時間深夜)
4日(火) 米・4月貿易収支(日本時間夜)
5日(水) 安倍首相が成長戦略第3弾(草案)を発表
6日(木) 英・政策金利(日本時間夜)
ECB理事会(日本時間夜)
7日(金) 米・雇用統計(日本時間夜)
米中首脳会談
10日(月)〜11日(火) 日銀金融政策決定会合
12日(水) 英・失業率(日本時間夕方)
13日(木) 米・5月小売り売上高(日本時間夜)
14日(金) 成長戦略の閣議決定
メジャーSQ
18日(火) 米・5月消費者物価指数(日本時間夜)
19日(水) 米・FOMC(日本時間20日未明)
27日(木) 米・5月個人消費(日本時間夜)
28日(金) 完全失業率
7月1日(月) 6月日 銀短観
米・6月ISM製造業景況指数(日本時間深夜)
4日(木) 参院選公示
10日(水) 米・FOMC議事録公表(日本時間11日未明)
10日(水)〜11日(木) 日銀金融政策決定会合
15日(月) 米・6月小売り売上高(日本時間夜)
21日(日) 参院選投票