http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130526-00036535-diamond-bus_all
ダイヤモンド・オンライン 5月26日(日)10時20分配信
5月23・24日と2日続けて日経平均は1000円以上の乱高下となり、投資家の肝を冷やした。今後はどうなるのか? さまざまな悲観論・楽観論が交錯しているが、ここはひとつ、冷徹なデータに基づく検証が必要かもしれない。そこで、ザイ・オンラインでは、システムトレード用ソフトウェア「システムトレードの達人」を開発したフェアトレード社のアナリスト、平山修司さんに過去データを用いてのシュミレーションを行ってもらった。以下はそのレポートだ。
● 大きく下落した後の相場はどうなる?
23日の日経平均株価は、前日比1143円28銭安の1万4483円98銭と大幅に下落しました。日経平均株価の下落幅としては、歴代11番目に大きい下落幅です。
23日のように株式市場が大きく下落する局面は少ないため、ここ数年で株式投資を始めたばかりの投資初心者の方にとってはとても動揺してしまうような下落幅であったのではないかと思います。
このように大きく株式市場が大きく下落すると、「明日以降の株式市場は、どうなるか? 」について心配で仕方がないという方も中にいるのではないでしょうか。
そこで今回は日経平均が大きく下落した翌日に、日経平均株価を成行きで買ってみて、7日後に売った時、どうなっていたかについて検証を行ってみました。
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● 勝率は75% でもそれ以上に大事なデータが見えた!
検証した内容と売買条件は以下のとおりです。
検証期間:1990年3月1日から2013年5月23日
買い条件:終値が前日終値と比べて7%以上小さかったら、翌日成行き買い
売り条件:6日経過したら、翌日成行き売り
その結果は以下の通りです。
勝率:75.00%
勝ち数:3回
負け数:1回
引き分け数:0回
平均損益率:7.90%
平均利益率:11.27%
平均損失率:-2.19%
以上の検証結果を見ると勝率は75%と非常に高いのですが、売買回数が合計で4回ほどしかないため、信頼性が高いデータとは言いがたいでしょう。
しかし、将来の相場は誰にも分からないため、将来の占うひとつの参考のデータとして捉えれば、一見の価値はあるでしょう。
しかし、勝率よりも、もっと具体的に注目したいポイントは平均損益率です。平均損益率が7.90%と非常に高く、過去、7日後には平均して7%以上も大きく上昇していたことになります。
つまり23日の日経平均株価に当てはめると、過去のデータからすると5月31日には1万5628円まで株価が回復する可能性があることになります。
● 押し目買いの好機か?
なお、今日(24日)の株式市場は、高値(1万5007円28銭)と安値(1万3981円52銭)の差が1000円以上も差があるような乱高下した相場状況となりました。
今日の株式市場のように高値と安値の差が1000円も差があるような方向性が定まらない相場状況を見てしまうと、より疑心暗鬼になってしまいますが、過去のデータからみると、短期的に上昇する傾向があります。
もちろん、以上のデータは、あくまでもひとつの参考データとして捉えて頂ければと思いますが、この通りの展開を期待するならば、短期的には押し目買いのタイミングと考えることができるでしょう。
(フェアトレード株式会社・調査部アナリスト 平山 修司)
<ひらやま しゅうじ>
外資系電機メーカー、商社を経て、投資教育会社フェアトレード株式会社へ入社。東証マザーズ、JASDAQなどの新興市場の成長株を中心に銘柄分析を行う傍ら、株式スクールの講師として個人投資家の育成にも注力。
ザイ・オンライン編集部