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2013/5/16 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
勝てば自民はやり放題
衆参ダブル選が俄然、現実味を帯びてきた。
「橋下氏の“問題発言”の直後に、官房長官がオフレコで『ダブル選はやってみたい誘惑にかられるよね』と発言したのです。保守層を食い合う維新の自滅によって、今なら衆院を解散しても自民単独で3分の2を取れる可能性があると踏んだのでしょう」(全国紙の自民党担当デスク)
橋下の発言には、みんなの党の渡辺代表も不快感を示している。「古色蒼(そう)然(ぜん)たるレトリックを使って戦時体制を称賛する政治勢力とは一線を画す」と切り捨て、橋下と歴史認識を共有する候補者は「依頼があっても推薦しない」と、参院選での選挙協力解消までにおわせた。
みんなと維新は12の1人区を含めた全国25選挙区で候補者を一本化することで合意していたが、雲行きが怪しくなってきた。だが、野党が共闘できなければ、自民党を利するだけだ。ダブル選なんて打たれたら、資金難の中小政党は、それこそ太刀打ちのしようがない。自民党の中堅議員がこう言う。
「ダブル選に向けた指示はまだ出ていませんが、安倍総理がダブル選に打って出る可能性は大いにあると思います。小泉総理の郵政解散だって、みんな半信半疑だったけれど、結果は大勝でした。総理の座に就くと、誰もが自分の手で解散して勝ち、政権を盤石にしたいと夢見るもの。安倍総理が解散を打つとしたらいつか? 株価が上がって高支持率をキープしている今でしょ」
そうでなくとも、憲法改正をもくろむ安倍にとって、早期の衆院解散は避けて通れない。「1票の格差」で違憲状態の国会議員が改憲を議論するのは道理が通らないからだ。ひとまず「0増5減」だけ通して衆院を解散し、勝って改正論議に着手したいのだ。
「いま選挙をすれば自民党の一人勝ちは間違いないでしょう。確実に勝つことが分かっているなら、選挙公約に何でも盛り込んでしまえばいい。憲法改正も原発再稼働も勝ってしまえば“堂々と公約に掲げて国民の信を得た”と言えますからね。ダブル選で勝てば、この先4年間は安泰で、一気に改憲に突き進むこともできる。与党にとって、こんなに環境が整うことはめったにありません。今の支持率なら黙っていても勝てるから、選挙にカネもかからない。ダブル選の相乗効果で参院の議席数も上積みが期待できる。ダブル選の可能性は、日に日に高まっていると思います」(政治評論家・有馬晴海氏)
安倍長期政権なんてことになったら悪夢だ。