シリア・ダマスカス(CNN) シリアの首都ダマスカス郊外で5日未明に爆発があった。シリア政府はこの爆発について、軍の研究施設がイスラエルに空爆されたと述べ、イスラエルによる空爆は過去3日間で2度目だとしている。
シリアのファイサル・メクダード外務次官はCNNの単独インタビューに応じ、今回の空爆はイスラエルによる「宣戦布告」だと非難した。当局者らは、イスラエルに対する報復を宣言。ただ、具体的にどのような行動を取るかについては言及していない。
国営テレビは、イスラエルがシリアの反体制派を支援するために研究施設をロケット弾で攻撃したと伝えた。また、政府系のシリア・アラブ通信も、「テロリスト」による砲撃で付近の住宅街に被害が出たと伝えている。イスラエルがシリア国内で攻撃を行ったと伝えられたのは今年に入って3度目。
メクダード外務次官はCNNの取材に対し、今回の攻撃はイスラム系のテロリストとイスラエルとの関係を示すものだと主張。
「これは宣戦布告だ」との見方を示し、「我々は過去にも数回にわたってこうした事態に対処し、我々のやり方で報復してきた。報復は常にイスラエルに苦痛を与えており、イスラエルは再び苦しむことになる」と語った。
5日には臨時閣議が開かれ、情報相も国営テレビで「あらゆる可能性」に言及した。ただし具体的な内容は明らかにしていない。
国連の潘基文(パンギムン)国連事務総長は5日、イスラエルがシリアを空爆したと伝えられたことについて「重大な懸念」を表明する一方、国連は事実関係について独自に確認できる立場にないと語った。
一方、アラブ連盟のアラビ事務局長は、イスラエルがシリア領内で行った攻撃を非難すると述べ、国連安全保障理事会が「イスラエルによるシリア攻撃を阻止するため」、直ちに対応することを求めるとした。
エジプトとイランもイスラエルによる攻撃を非難した。
緊張が高まる中で、イスラエルも防衛態勢を強化している様子だ。陸軍高官によれば、同国北部の2カ所に対ロケット砲が配備された。また、空港当局は5日、同国北部上空の民間機の飛行を禁止したことを明らかにした。
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