2012年01月16日
世界の潮流は原子力? — イランのニュースのみが明かす『原子力大国フランス』の非人道的な実態
ます、一つのニュースを紹介したいと思います。
「iran Japanese Radio」によると、フランスでも原発の建設が中止となり、同時に日本では全く明らかにされていない、原子力大国フランスの非人道的な実態が暴かれております。
<iran Japanese Radio>仏で、原発1基の建設が中止http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&view=article&id=24331:2012-01-07-13-28-47&catid=17:2010-09-21-04-36-53&Itemid=116
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<引用>
フランスの電力公社が、同国リヨン市から5キロ弱離れたブジェイでの原発建設活動を中止しました。
フランスの新聞ル・フィガロが、フランスの電力公社のスポークスマンの話として伝えたところによりますと、「リヨン市の行政裁判所が、ブジェイ原発の建設許可を取り消したことから、この原発建設計画は立ち消えとなった」とされています。
フランスの電力公社は、ICEDAと呼ばれる仮施設を、ブジェイ原発の跡地に建設しており、2013年末から2014年初めにかけて、現在取り壊し中の9つの原子炉から出た残骸を集積しなければならないことになっていました。
現在、フランスの総電力需要量の85%は、原子力発電によりまかなわれていますが、これらの発電を支える原発の多くが、老朽化し、危険を抱えたまま発電を継続しているということです。
フランス政府は、昨年3月11日に発生した日本の福島原発事故以来、同国の原子力安全局に対し、フランスの原発の安全性を検査するよう要請しています。
フランスの原子力安全局は、数ヶ月に渡る調査の後、先週火曜、「フランスの原発の安全性の改善には、数百億ユーロの費用が必要である」としています。
フランスは、自国に必要な核燃料を、アフリカ諸国から輸入し、さらにメディアに報道されないよう、過去に植民地政策を敷いていたこれらの諸国において、放射性廃棄物を埋め立て処理していました。
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※ 日本の大手メディアの報道を一通り調査しましたがこのフランスの原発建設中止を報道しているメディアは見つけられませんでした。
フランスは核燃料を再処理した後に活用する高速増殖炉「スーパー・フェニックス」をあまりの危険性から早々に撤退しております。日本と同様に冷却剤であるナトリウムの発火による火災事故が起きたためとされております。
米ソの冷戦が終息したために、核兵器を製造するための大量のプルトニウムが不要になったことも、高速増殖炉を止めたもう一つの理由なのかもしれません。
そしてこのニュースからは、高レベル放射性廃棄物の最終処分はどうしているのかと言えば、過去の植民地であるアフリカ諸国に押しつけていることまでもが明らかになっております。
この元植民地がどこであるのかを調べていくと、ニジェールという国に行き着きました。
<WikiPedia>ニジェールhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%AB
ニジェールはウラン産出国でもあり、さぞ潤っているのかというとそんな事は全くなく、貧困に苦しむアフリカの中でも最貧国の一つとされております。日本もこのニジェールからウランを輸入しております。
ニジェールは、さらに独立を果たした1960年から既に4回も軍事クーデターが起きております。
その4回もクーデターが起きている国ニジェールに対して、常に武器を輸出し続けているのが、過去にその国を統治していたフランスなのです。
<北沢洋子の世界の潮流>ニジェールの“ウラン鉱”クーデターhttp://www.jca.apc.org/~kitazawa/undercurrent/2010/niger_uranium%20ore_coup.htm
そのニジェールの国土に対し、フランスはウラン鉱石を巻き上げるばかりか、放射性廃棄物の埋め立て処分までしているのです。
ニジェールにおけるウラン鉱石の採掘には、地下水を多量に使い、放射能で水、空気、土壌を汚染し、さらに放射能に汚染された廃鉱石を道路建設に使うなど、放射能に対する危険性を全く無視してしまっている国であるからこそ、フランスの原発から出た放射性廃棄物の処分地にしてしまっているのでしょう。
フランスは元々「キュリー夫人」の功績によって原子力を発見した国でもあり、そのプライドからか、核兵器についても高い意欲を持って開発してきました。
その犠牲となっていたのが、やはりフランスの植民地であったアルジェリアです。
なぜフランスは、独立国家である筈のアルジェリアで核実験が行えたのでしょうか。その理由は、アルジェリアの独立を承認するエヴィアン協定内に「アルジェリアの独立と交換に、核、化学、通常兵器の実験をサハラで今後5年間行っていいという密約」が含まれていたそうです。
<associations.jp>原子力大国フランスの状況とその反原発運動http://associations.jp/archives/806
放射能汚染についてアルジェリアの一般市民が知ったのは、つい最近であり、アルジェリア政府もフランスとの密約であったが為に、住民の被曝を認めることができなったというから酷いものです。
レガンヌの核兵器の実験では1966年までに地下実験13回、空中実験4回を繰り返し、放射能汚染は深刻となり、ようやく2007年に国際会議を催し、正式にフランス政府に補償を要求するようになったそうです。
ニジェールにおいては恐怖のIMFの支援まで受けてしまっているようですから、今後数十年は地獄の様な貧困から抜け出すことは困難であると予測できます。
貧困に喘ぐアフリカの国々が如何に資源を搾取されてきたかはこれまでも示してきました。
<参考>IMF(国際通貨基金)の欺瞞 — 国際的な機関も疑いましょう!http://blog.livedoor.jp/hardthink/archives/51862009.html
ニジェールの事情、アルジェリアの事情を見ると、原子力大国フランスは、元植民地の国民を、まるで「人ではない」とでも思っていると感じます。
先日、武田邦彦氏がブログの中で「福島県民は日本人ですか?」という福島の首長さんの発言を採って考察をしておりました。
<武田邦彦氏ブログ>福島県民は日本人ですか?http://takedanet.com/2012/01/post_b4ac.html
原子力発電所に経済的合理性が無いことはアメリカの歴史が示しております。アメリカにおける原発の発注がキャンセルされた理由は、他の発電方法と比較してあまりにもコストがかかり過ぎるからです。
(参考)アメリカが40年間も原発を新設できなかった理由 — アメリカの合理性と20前の日本から学ぶべきこと
<アメリカの原発の発注数とキャンセル状況>http://blog.livedoor.jp/hardthink/archives/51905556.html
ネット上では調べることはできませんでしたが、原発作業員の中でも特に危険を負う作業にはどこから来たか分からない外国人が一時的に使われるという話も聞いたこともあります。
福島第一原発労働者の実態を撮影:小原一真(独ZDF)
http://www.youtube.com/watch?v=YNZ3bFUGyq4&feature=player_embedded
※ 小原一真氏が語るどこから来たか分からない大量の外国人は
何語で話しているか分からないアフリカ諸国を指している?
原子力大国フランスは、「人では無い」元植民地から資源を搾取し尽くし、更に放射性廃棄物を押しつけて危険に晒しているのが実態なのです。
あらゆる面で、人の道から外れている、それが原子力大国フランスの実態なのでしょう。
原子力大国を維持するには、その犠牲となる人々が居る、理由はそれだけなのでしょう。
世界のエネルギーの潮流が原子力であるとするならば、それはそのエネルギー量に応じた犠牲者が居ることも示唆しているのでしょう。
世界には原子力発電所を通じて人間とは見なされない人達が大勢居る、非常に悲しいのですが、直視しなければならない現実の一つであると言えます。
私にはアフリカ諸国を犠牲にしてまで原子力を押し進める「フランス」こそが非人道的と思えてなりません。
転写終了
原発・フッ素30
阿修羅
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/575.html