史上最高の劇作家ウィリアム・シェイクスピア。しかし、その生涯は謎に包まれている。彼が残した戯曲37作品、ソネット154篇、物語詩数編は、英語における究極の表現として知られる。にも関わらず、シェイクスピア本人による自筆の原稿はこの400年もの間、何ひとつとして見つかっていない。イングランドの田舎町ストラトフォード・アポン・エイヴォンに生まれ育ち、高等教育を受けた形跡もない彼が、何故あれほど深い教養を持ち、宮廷の事情にも通じていたのか? もしかしたら傑作といわれる戯曲、詩の数々の作者は別にいたのではないか?
この“シェイクスピア別人説”は、18世紀に始まった論争で、誰がシェイクスピアだったのか数々の説を生みながら、今なお批評家たちの心をとらえ続けている。論争はアカデミックな分野だけではなく、精神分析学者のフロイト、作家のマーク・トウェイン、映画人ではチャーリー・チャップリンやオーソン・ウェルズといった著名人も関心を寄せ、彼らも“別人説”を支持してきたのである。
映画は、別人説の中で、現在もっとも有力とされている“第17代オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア”が真の作者ではなかったか、という説に立ち、なぜ彼がその真実を隠さねばならなかったのか、その謎に迫る。 そこから浮かび上がるのは、数奇な運命に翻弄された悲劇の男の物語。第一級エンタテイメントとして堪能できる歴史ミステリーがここに誕生した。
映画「もうひとりのシェイクスピア」オフィシャルサイト ⇒
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